このサイトにあるすべての写真と文には著作権や肖像権があります。無断転載をお断りします。   今駒清則のお知らせページ HOME

近況 2013年1月


新年あけましておめでとうございます

 2013年 元旦


飛騨高山の屋台「豊明臺」の巳  撮影:今駒清則
Snake in the "Homeitai" festival car, Hida-Takayama. Photo: KOMMA Kiyonori

本年もよろしくお願いいたします。



 

2013年元旦の紅富士


紅富士 山中湖村ライブカメラ 2013.1.1 06:50
"Crimson Fuji",
Mt.Fuji Live camera in the Yamanakako lake.

1月1日
 2013年元旦。穏やかな年の初めでした。初日の出はいつものようにライブカメラで見ます。真っ先に富士山。大阪からはどうやっても富士山は見えないのですがライブカメラならリアルタイムで見られます。子どもの頃よく見たお山なので富士山の日の出は特別なのです。
 富士山の初日の出時刻は6時42分、カメラでは少し過ぎてから薄紅に山頂が染まってきました。だんだん濃くなる紅色。山中湖村のライブカメラ「絶景くん」のお蔭です。なお富士山頂は静岡県か山梨県かはっきりしていませんが郵便の住所では「418-0011 静岡県富士宮市粟倉地先(富士山頂)」とのことです。


 

強い風


光芒 2013.1.2  撮影:今駒清則
light beam. Photo: KOMMA Kiyonori

1月2日
 お正月二日目。やはり静かなお正月です。晴れたり曇ったりの空、気温は8度程度で良かったのですが強い風が吹いた一日でした。


強い風 堺泉北臨海コンビナート 2013.1.2  撮影:今駒清則
Stiff wind, The Sakai-senboku maritime complex. Photo: KOMMA Kiyonori

 風は時々ドーンと鳴るほどの強風、堺泉北臨海コンビナートの排煙も強い風で真横に流れて切れ切れになっています。


 

晴れたり曇ったりの空


飛行船 スヌーピーJ号 2013.1.4  撮影:今駒清則
Airship SNOOPY-J. Photo: KOMMA Kiyonori

1月4日
 昨夜はしぶんぎ座流星群の極大時前後を観測撮影しましたがまったく見ることができませんでした。街中で、しかも薄いベールがかかったような空では難しかったようです。
 今日は冷たい風が吹いていますがまずまずのお天気、朝飛行船スヌーピーJ号が飛来。小さなエンジン音なので真下でないと音は聞こえません。


JR大阪駅付近と飛行船 スヌーピーJ号 2013.1.4  撮影:今駒清則
The neighborhood of JR Osaka Station and Airship SNOOPY-J.
Photo: KOMMA Kiyonori

 スヌーピーJ号は出力が小さいためか横風に弱く、風がある時は進行方向に対して機体を斜めにして進んで行きます。それに修正舵をあてるために鼻先がいつも左右に振れています。また上下にも振れてしまうようで、風が強い日は乗り心地が良くないことでしょう。


金剛山の霧氷(大阪側) 2013.1.4  撮影:今駒清則
Rime ice on the summit of The Mt.Kongo (Osaka side). Photo: KOMMA Kiyonori

 午後は曇り、大阪でもちょっと雪が舞いました。和泉葛城山から金剛山にかけて雪雲がかかり、金剛山には雪が降ったようで、遠くて良く見えない金剛山でしたが一時陽が差して山頂付近の霧氷が少しだけ見えました。


 

四角い窓がある不思議な雲


四角い窓の雲 2013.1.6 14:31  撮影:今駒清則
Cloud with a square window. Photo: KOMMA Kiyonori

1月6日
 南東の空に真四角の窓?がある雲がありました。


4分後の四角い窓のある雲 2013.1.6 14:35  撮影:今駒清則
Cloud with the square window four minutes later. Photo: KOMMA Kiyonori

 雲は徐々に崩れて行きますが四角い窓?は四角いまま大きくなり、雲の消滅で消え去りました。偶然の現象で解析は難しいでしょうが、お分かりの方はどうぞお教え下さい。


 

夕日


夕日 2013.1.6  撮影:今駒清則
The evening sun. Photo: KOMMA Kiyonori

1月6日
 この頃は日が沈むのが少し遅くなってきました。それに地平に沈む真赤な太陽がよく見られる日が続きます。


 

京阪神飛行最終日 スヌーピーJ号


和泉葛城山系を飛ぶ飛行船 スヌーピーJ号 2013.1.5  撮影:今駒清則
The airship which flies in the Izumi-katsuragi mountain system. Photo: KOMMA Kiyonori

1月8日
 飛行船「スヌーピーJ号」は今日京阪神飛行の最終日でした。音もなく突然に頭上に現われてビックリしたり、強い風にあっち向きこっち向きしたり、のんびりゆったり飛んでいるのを見るのは楽しみでした。明日は岡山へ移動して広島や高松などの瀬戸内飛行、その後山口、福岡、熊本で飛行するとのこと。なお写真は5日夕刻の撮影です。


 

「フィンランドのくらしとデザイン」展 兵庫県立美術館


「フィンランドのくらしとデザイン」展の開会 兵庫県立美術館 2013.1.9  撮影:今駒清則
"The Essence of Finnish Design and Culture" Opening Ceremony,
Hyogo Prefectural Museum of Art.  Photo: KOMMA Kiyonori.

1月9日
 一日にまとめたせいもあるのですが朝から6ヶ所を巡っての用事を済ませ、16時から始る展覧会開会式になんとか間に合いました。兵庫県立美術館の「フィンランドのくらしとデザイン ムーミンが住む森の生活」展です。
 私の好きなムーミンの生みの親トーヴェ・ヤンソンの原画があるのも嬉しいのですが、それにましてデザイナーのカイ・フランクやアルヴァ・アアルトらの作品(製品)が多数出品されています。私がプロダクトデザインを学んだ '60年代に憧れたデザインで目標とすべき機能美の極致でした。その後多極化したデザインの世界であっても今だに製品化され販売が続けられている正調の(と私は思っているのですが)デザインです。他にマリメッコ社のテキスタイル、森の国フィンランドの生活と建築など多様さにフィンランドが身近に感じられる展覧会でした。
1月10日(木)から3月10日(日)まで開催。


兵庫県立美術館夜景 2013.1.9  撮影:今駒清則
Night view of "Hyogo Prefectural Museum of Art". Photo: KOMMA Kiyonori

 コレクション展は「兵庫美術家列伝」で郷土作家のダイジェスト総見、それに初めて知ったのですが「赤鉛筆のアウトサイダー 小幡正雄展」、段ボールに赤鉛筆で描いた膨大な作品はひたすら夢の世界に浸った独自の様式美の絵で彼の人生がよく伝わってきます。2月24日(日)まで開催。
 閉館時間になったので外に出るとすっかり暗くなっていて冷たい風が吹いていました。


 

「元禄堺大絵図」を見る 国立歴史民俗博物館


雪景色の国立歴史民俗博物館 2013.1.14  撮影:今駒清則
Snowscape National Museum of Japanese History.  Photo: KOMMA Kiyonori

1月14日 成人の日
 国立歴史民俗博物館で「元禄の堺大絵図 巨大都市図を歩く」の展覧があり、すでに出版されている「元禄二己巳歳 堺大絵図」(前田書店刋)本では絵図の細部が分らないので原本の確認に出かけました。
 少し早く出かけて開館までの時間を最寄りの京成佐倉駅で朝食でもしようと心積もりしていたのですが、なんと佐倉駅は駅舎だけで店舗は無く、しかも駅前で開店しているのはコンビニとパン屋しかありません。お天気は朝から土砂降りの雨、冷たい風も吹いているのに時間待ちをする所も無く、駅の南北を濡れながら一周り探したのですが何も無くて途方にくれたのですが、やっとバスの切符売場を見つけてそこで為すすべもなく小一時間の時間待ち。博物館へタクシーで行き開館時間で入館。寒い朝でした。


床面展示の「元禄二年堺大絵図」 国立歴史民俗博物館 2013.1.14  撮影:今駒清則
The Large Illustrated Map of Sakai, Genroku Year2 (1689) , which I displayed on the floor,
National Museum of Japanese History. Photo: KOMMA Kiyonori

 目的の「元禄二年堺大絵図」は第3展示室にあり、博物館所蔵の全10点のうち5点を展示していました。調べたかった所の一部は今回展示されていなかったのは残念でしたが、展示室の床面一杯に全図を拡大して展示していましたのでそちらで確認。
 この「元禄二年堺大絵図」は中世に繁栄した環濠都市の泉州堺が1615(慶長20)年の大坂夏の陣で灰燼に帰した後、徳川幕府によって以前より一回り大きい環濠都市として都市計画され再興、その環濠の町を1689(元禄2)年に詳細に記録した巨大な絵図で、現在の住宅地図よりももっと詳しい内容で日本で最も優れた地図です。さらにこの絵図には元禄2年以後も付箋をつけて町の変化を記録しており、江戸期堺の変遷を知ることができるとても貴重な絵図です。
 博物館では絵図につけられた付箋をすべて取り除き、オリジナルからデジタルで記録して研究を始めており、今回床面に展示されたものはそのデジタル化された絵図、つまり元禄2年の絵図すべてを集合させた堺全図です。拡大してあるために文字も読みやすく、絵図の上を歩いて見られるため江戸期堺を歩いているような痛快さもあります。

 なおこれと同じものを地元・堺市博物館にも備えていただければ堺研究に大きな力になることと思うのでぜひ実現をお願いしたいものです。また東京の国立美術・博物館は今は写真撮影が許されているために、必要な記録を容易に得ることができて実にありがたいことで、これを地方の美術・博物館も早く見習っていただきたいものです。 (同展示は1月27日まで)


国立歴史民俗博物館から見える佐倉城馬出空堀付近の吹雪 2013.1.14  撮影:今駒清則
Snowstorm of Sakura Castle Umadashi, The National Museum of Japanese History
Photo: KOMMA Kiyonori

 朝に食事が摂れなかったためお腹が空いてきて、昼食に館内のレストランに行くと大きなガラス窓越しに見える風景は大雪に変わっていました。博物館は佐倉城の椎木曲輪に建てられているため、城内も純白に染まっています。

 帰りは博物館前のバス停で1時間に1〜2本あるバスを独りで待っているとワゴン車が停まり、「バスをお待ちですか?」と言われるので「ハイ」と答えると、「雪でバスがここまで(坂道を上って)来れないのでこの車にお乗り下さい」という訳で、吹雪の中を京成佐倉駅までバス会社の方が送って下さいました。ちばグリーンバスさんの心配りに感謝です。JR総武本線は雪で運行停止してしまいましたが京成本線は運行していてすぐに来た電車で上野へ向かいます。


 

大雪の上野公園 2013.1.14


雪の西郷隆盛像 東京・上野公園 2013.1.14  撮影:今駒清則
Snowing statue of Saigo Takamori, Ueno Park, Tokyo.  Photo: KOMMA Kiyonori

1月14日 成人の日
 上野公園も吹き降りの雪。高村光雲作の西郷隆盛像も雪まみれ、南国生まれの西郷さんは口を食いしばって寒さに耐えているよう。


東京・上野公園の雪景色 2013.1.14  撮影:今駒清則
Snow in Ueno Park, Tokyo.  Photo: KOMMA Kiyonori

 サクラの並木も一面モノトーンの雪景色。


雪で折れた枝 東京・上野公園 2013.1.14  撮影:今駒清則
Broken branches in the snow, Ueno park, Tokyo.  Photo: KOMMA Kiyonori

 


雪で折れた枝 東京・上野公園 2013.1.14  撮影:今駒清則
Broken branches in the snow, Ueno park, Tokyo.  Photo: KOMMA Kiyonori

 


上野東照宮前に落ちた枝 東京・上野公園 2013.1.14  撮影:今駒清則
Fallen branch before Ueno Toshogu, Ueno park, Tokyo.  Photo: KOMMA Kiyonori

 


上野東照宮参道に落ちた枝 東京・上野公園 2013.1.14  撮影:今駒清則
Fallen branch to approach Ueno Toshogu, Ueno park, Tokyo.  Photo: KOMMA Kiyonori

 清水寺から上野東照宮へ向かう途中でド〜、バサバサというような音が、道の先を見ると大きな枝が落ちています。降り積った雪の重みと強い風で耐えられなくなった枝が折れて落ちたようです。上に気をつけながら進むと東照宮付近はあちこちで折れた枝が道を塞いでいました。これだけ大きな枝だと大怪我をするので、なるべく枝の無い道筋を選んで歩くのですがそれでも傘に小枝がバサバサと落ちてきます。
 大きな石灯籠の立ち並んだ東照宮参道でもあちこち折れた枝があり、早速片づけておられました。


大きな雪だるまが出迎え 東京・上野公園 2013.1.14  撮影:今駒清則
Welcome Large snowman, Ueno park, Tokyo.  Photo: KOMMA Kiyonori

 歩き難い積雪の中、「飛騨の円空 千光寺とその周辺の足跡」展を開催している東京国立博物館へやっとたどりつきました。珍しい雪景色をもっと撮影したいのですが東京国立博物館は明日休館日なので目的の「飛騨の円空」展を見ておきたいのです。
 展示されていた円空佛はその半数が高山の千光寺のもの、また飛騨一円の寺社からの出展で、多くが今までに見たことのあるものでしたがコンディションの良い展示なのでゆっくり拝観。その後日本館の「狂言面 中世の笑い」の狂言面と本館入口の「翁面」をゆっくり見、あと途中をとばし駆け足で「浅井忠の油彩画 高野コレクション」を見たところで閉館時間。雪景色も博物館もどちらもなごり惜しい時間でした。


 


雪で運転見合わせ JR上野駅 2013.1.14 17:25  撮影:今駒清則
The train service was suspended because of the heavy snow, JR Ueno St., Tokyo
Photo: KOMMA Kiyonori

 JR上野駅では大雪の影響でJRや私鉄の各路線が運転見合わせや遅れがありかなり混乱していました。


 

大雪の翌朝 東京


凍りついた歩道 東京都内 2013.1.15  撮影:今駒清則
Frozen sidewalk, Tokyo metropolitan area.  Photo: KOMMA Kiyonori

1月15日
 連休の最終日に都会に降った大雪は朝になっても溶けず、出勤の人たちで踏み固められた歩道はアイスバーンです。


小学生が除雪 さいたま市内 2013.1.15  撮影:今駒清則
Primary school children were removing the snow on the street, Saitama city
Photo: KOMMA Kiyonori

 小学校の前の歩道を小学生たちが除雪していました。ありがとう、ご苦労さまです。


通行止めとなった首都高速1号上野線 秋葉原付近 2013.1.15  撮影:今駒清則
The Metropolitan expressway 1 Ueno Line which became closed.  Photo: KOMMA Kiyonori

 高速道路もまだ一部が通行止めです。


 

吉良邸 月明の夜討ち


雪の吉良邸跡 東京・両国3 2013.1.15  撮影:今駒清則
Snowscape of Kira's house trace, 3 Ryogoku, Tokyo.  Photo: KOMMA Kiyonori

1月15日
 昨日の雪がまだ屋根や道に残っているので両国3丁目の吉良邸跡を赤穂浪士討ち入りイメージ風景で撮影。討ち入りは元禄15年12月14日未明、江戸は13日に雪が降ったので夜討ちの時は残雪があり月明だったようです。今の新暦では1703年1月31日午前4時頃になります。(写真はホワイトバランス
(色温度)と彩度の変更をして夜のイメージに撮影したもの)


吉良邸跡の本所松坂町公園内 東京・両国3 2013.1.15  撮影:今駒清則
Kira traces of House, Inside of Honjo-matsuzaka park, 3 Ryogoku, Tokyo
Photo: KOMMA Kiyonori

 殿中刃傷事件後の1701(元禄14)年に吉良上野介義央が川向こうの、回向院東隣のここ本所松坂町へ上屋敷を屋敷替えさせられたのですから吉良家にも懲罰的な意味があったのでしょうが、そこへ赤穂浪士が主君の仇討ちを果たしたということで江戸っ子の共感を呼び、「忠臣蔵」として脚色されて今も人気の歴史事件の現場です。
 吉良邸の跡はほんのわずかな部分ですが旧町名を残した本所松坂町公園
衛星写真地図として旧地の中に残されています。吉良の首洗い井戸と伝える井戸、吉良邸建設以前からあって吉良邸内に祀られた松坂稲荷、吉良公の追慕碑、吉良家家臣二十士の碑、それに最近設置されたのでしょうか吉良公の彫像などが公園内にあります。また町内会のご尽力で公園の保存や周辺のゆかりの地には歴史を伝える案内看板が設置されています。


 

夕焼け月


夕焼け月 2013.1.26  撮影:今駒清則
Sunset clouds and moon.  Photo: KOMMA Kiyonori

1月26日
 昨日まで暖かかったのに今日は冷たくて強い風が吹き気温が急に下りました。ライブカメラで各地を見ると太平洋側は晴れていますが日本海側は雪が降っています。ここ数日は寒気が強くなるようで、どこも空模様は不安定でしょう。今夕は雲が多くて上空だけの夕焼けでしたが、赤く染まった雲の間から十五夜が見えました。明日は満月です。


夕焼けの雲 2013.1.26  撮影:今駒清則
Clouds at Sunset.  Photo: KOMMA Kiyonori

 時々流れてくる雪雲らしい厚い雲の頂上だけに夕日が差して疑似山岳風景になりました。


 

静かな池


静かな池 2013.1.27  撮影:今駒清則 (Nikon S3300で撮影)
Still garden pond.  Photo: KOMMA Kiyonori

1月27日 日曜日
 京都で金剛定期能の初回。能舞台に注連縄が張られ「神歌」から始ります。一年の始めの舞台、ピンと緊張した空気が心地良い時間です。
 ちらっと雪が舞う金剛能楽堂の庭の池も冷たいのかコイが集まってジッとしていました。


 

飛騨高山 雪の晴れ間


松のつらら 飛騨高山 2013.1.28  撮影:今駒清則
The icicle with pine needle. Hida Takayama city.  Photo: KOMMA Kiyonori

1月29日
 朝まで降っていた雪が上って真っ青な空になりました。高山陣屋前の松に宝石のようなつららが輝いていました。


つららのしずく 飛騨高山 2013.1.29  撮影:今駒清則
Drop of the icicle. Hida Takayama city.  Photo: KOMMA Kiyonori

 少し気温が上がったのか窓から見えるつららも溶け始めました。


雪道 2013.1.29 飛騨高山  撮影:今駒清則
Snowy road. Hida Takayama city.  Photo: KOMMA Kiyonori

 日陰の道はまだたっぷり雪が積っています。冬の飛騨は長靴がスタンダード。傘もポール代わりになります。


 

飛騨高山 雪またじ


雪またじ 中橋付近 飛騨高山 2013.1.28  撮影:今駒清則
"Yuki-mataji" Snow removing work. Hida Takayama city.  Photo: KOMMA Kiyonori

1月29日
 雪が降り出したらすぐに積ります。あまり積ると往来に差し支えるのでこまめに除雪をします。飛騨人は家や秋葉さまの祠の前が白くなれば黙々と「雪またじ」をします。「またじ」とは「片付ける」という意味です。


雪またじ 上三之町 飛騨高山 2013.1.29  撮影:今駒清則
"Yuki-mataji" Snow removing work. Hida Takayama city.  Photo: KOMMA Kiyonori

 ブルドーザーからスコップ、スノーダンプ、それに菷に至るまでいろいろな道具で「雪またじ」をします。古い町並みの三町にはしっかりした側溝があり、清冽な水が流れています。夏は道へ撒き水、植木に水やり、冬は雪を流します。


 

飛騨高山 雪下ろし


雪下ろし 飛騨高山 2013.1.30  撮影:今駒清則
Roof snow removal, Hida Takayama city.  Photo: KOMMA Kiyonori

1月30日
 高山旧町内でも雪が積るのは所によって違うようで、山に近い所は多く積っています。屋根に積った雪は上は雪ですが下層は凍っていて固く、放置すると雪崩れた時に屋根や雨どいを壊したり、時には雪の荷重に堪えかねて家が倒壊したりします。年に何度かの雪下ろしはとても重労働です。


上三之町の家並み 飛騨高山 2013.1.29  撮影:今駒清則
Houses in Kami-sannomachi, Hida Takayama city.  Photo: KOMMA Kiyonori

 古い町並みの三町を見ると屋根の傾きはほとんどが東西に向いていて北向きの屋根はあまりありません。南北に流れる宮川に沿って道があることや、間口が狭く奥が深い家並のせいもありますが、北向きの屋根や入り組んだ屋根は、陽が当たらない所ができて雪がいつまでも残るため東西向きのシンプルな屋根が多いのだろうと思います。これは地域を広げて見ても同様の傾向です衛星写真地図


 

 飛騨高山 雪捨て場


宮川に雪が流れる 飛騨高山 2013.1.30  撮影:今駒清則
Snow flows into Miyagawa river, Hida Takayama city.  Photo: KOMMA Kiyonori

1月30日
 和合橋から川面を眺めていると雪の固まりが次から次へ流れてきました。真冬に雪が流れることはあまり無いので振り返って上流を見るとそぐそこに雪捨て場がありました。


宮川の雪捨て場 飛騨高山 2013.1.30  撮影:今駒清則
Miyagawa river snow dump, Hida Takayama city.  Photo: KOMMA Kiyonori

 高山市衛星写真地図では市内10所に指定された雪捨て場があります。宮川、苔川、川上川、大八賀川、荒城川の指定場所に捨てます。いずれも小型のダンプカーが引っ切りなしに来て除雪した雪を投じていました。高山市・関連サイト
 除雪や雪の始末は私有地内は自己責任で、公道、公有地は自治体が処理します。近くに雪を流せるような所であればまだ良いのですが、無い場合は労力的にも金銭的にも苦労をします。家の表の道路は「雪またじ」しても、裏の雪まではなかなか片づけられないのが実情で、高齢化した農山村部では除雪問題が次第に課題となってきました。


12月 2013年1月 2月