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近況 2015年12月


 

霞む富士山


富士山 東海道新幹線車窓 2015.12.10  撮影:今駒清則
Mt.Fuji seen from the Tokaido Shinkansen. Photo : KOMMA Kiyonori

2015年12月10日
 早朝から上京。晴れているので車窓の景色が楽しみです。そして富士山はやや霞み気味、三条の雲に綾取られていました。

 


 

能楽写真展「神 鬼 出現」 開催中

 

2015年12月10日
 東京・四谷のポートレートギャラリーで、私も出品している能楽写真家協会の能楽写真展「神 鬼 出現」が始りました。能楽に登場する「神」と「鬼」を選んだもので、全国の能楽写真家20人の舞台写真が42点展示されています。会期は12月16日(水)までです。

 


能楽写真展「神 鬼 出現」
ポートレートギャラリー 会場風景 2015.12.11  撮影:今駒清則
Noh play Photo Exhibition, "God, Demons, appearance"
Portrait Gallery Exhibition scene. Photo : KOMMA Kiyonori

 


能楽写真展「神 鬼 出現」
ポートレートギャラリー 会場風景 2015.12.11  撮影:今駒清則
Noh play Photo Exhibition, "God, Demons, appearance"
Portrait Gallery Exhibition scene. Photo : KOMMA Kiyonori

 


能楽写真展「神 鬼 出現」 出品作品
ポートレートギャラリー 会場風景 2015.12.11  撮影:今駒清則
The exhibition was work, Noh play Photo Exhibition, "God, Demons, appearance"
Portrait Gallery Exhibition scene. Photo : KOMMA Kiyonori

  


 

江戸・四谷 町家の発掘


四谷一丁目遺跡発掘 新宿区 2015.12.10  撮影:今駒清則
Yotsuya 1chome archaeological. Photo : KOMMA Kiyonori

2015年12月10日
 四谷見附のすぐ西で発掘調査をしていました。すでに5月に遺跡見学会は行われており、この後は独立行政法人都市再生機構(UR)の四谷駅前地区再開発(URの事業計画 pdf)による新しい町並みがこの上にできるようです。

 


「増補改正千駄ヶ谷鮫ヶ橋四ッ谷繪圖」 1857(安政4)年
"Yotsuya" 19th century picture map.

 幕末の繪図「増補改正千駄ケ谷鮫ヶ橋四ツ谷繪図」1857(安政4)年の四谷見附を見ると、「四ツ谷御門」の前は町家が並び、その周囲に武家屋敷と寺院が建並んでいます。
 「四ツ谷御門」は現在のJR四ツ谷駅。「四谷傳馬丁
(町)一丁目」の広い通りは今の新宿通り、「新道ト云」とある通りはしんみち通り、その北の「竹丁ト云」は三栄通り、その通りに面した「麹町十一丁目」と「四谷塩丁一丁目」が今回の四谷駅前地区再開発の対象地区。現在の四谷一丁目と本塩町です。この辺りはグレー地に表示された町家が並び、現在発掘されているのは「四谷塩丁一丁目」です。その発掘調査の様子は、新宿区の「四谷一丁目遺跡見学会」告知ページによれば以下の概略です。

 「四谷一丁目遺跡は、江戸時代初期の寛永15年(1638年)に町が設けられたとされ、四谷塩町一丁目と呼ばれる町屋があった場所で、四谷駅前地区再開発事業に伴い26年11月から発掘調査が行われている。調査では、町屋の建物跡、土蔵跡、井戸、地下室(ちかむろ)、大型のかまどなど約500基、陶磁器類を中心とした生活用品が多数出土している。
 町屋跡の下からは、深さ3〜4mの竪坑に横穴が放射状に連なる麹室(こうじむろ・酒や味噌などを製造するための麹の培養に使用する施設)も多数見つかり、江戸時代初期の四谷の様子を物語る貴重な資料となっている。」

 


 

車窓の富士山


富士山 東海道新幹線車窓 2015.12.11  撮影:今駒清則
Mt.Fuji seen from the Tokaido Shinkansen. Photo : KOMMA Kiyonori

2015年12月11日
 激しい雨と強風がお昼前まで続きましたが、突然晴天になり、ダウンコートが着ておれないほど暖かくなりました。低気圧のせいで南風が吹き込んだものでしょう。
 早めの帰りの車窓に乱れた雲に包まれた富士山が見えました。今年は雪の少ない山肌です。

 


 

ふたご座流星群 2015


ふたご座流星群 すばるに飛ぶ 2015.12.14 20:58  撮影:今駒清則
Gemini meteor shower, Fly near Subaru star. Photo : KOMMA Kiyonori

2015年12月14日
 あまり天気が良くないのですが、13日と14日に雲の切れ間を縫ってふたご座流星群を撮影。13日は都市部なので周囲の商業ビルからの照明が落ちた23時頃から撮影を始めたのですが、日が変わる頃に雲に覆われて結局流星はキャッチできず。
 今日は少しガスがあるのですが昨日に懲りて早めから撮影開始。やはり照明が邪魔してなかなかクリアな空にはなりません。それでもなんとか20時58分にすばる近くを飛ぶ流星をキャッチ。その後一時間もしないうちにまたも雲が来て撮影断念。
 あまり寒くないのは幸いでした。

 


 

冬の積乱雲


冬の積乱雲 2015.12.17  撮影:今駒清則
Cumulonimbus of winter. Photo : KOMMA Kiyonori

2015年12月17日
 少し寒い日が続きます。と言っても平年並。
 朝、遠くの空に小さな積乱雲の群れ。今日は不安定な天候になるかも知れません。

 


 

おん祭 お旅所祭 2015


おん祭 「細男」 春日大社若宮御旅所 2015.12.17  撮影:今駒清則
"Onmatsuri" Festival, "Seinoo" Dance, Kasuga-taisha Shrine. Photo : KOMMA Kiyonori

2015年12月17日
 年末の奈良の大きな祭、春日大社若宮の「おん祭」。深夜に若宮神はこの若宮御旅所の行宮へご遷幸されています。
 今年は市中を練る「お渡り」や「松之下式」などを失礼して「御旅所祭」からです。

 御旅所の若宮神が居ます行宮に御供えや御飾りがされて祭典。その後に「神楽」「田楽」「細男 せいのお」「猿楽」「舞楽」の伝統古典芸能が奉納されます。
 すっかり暗くなった行宮前の芝舞台で繰り広げられる古芸能はすっかり現代を忘れさせてくれます。中でも6人で演じる「細男」は、ここだけで見られる貴重な神事舞いです。

 


おん祭 「神楽式」金春憲和 春日大社若宮御旅所 2015.12.17  撮影:今駒清則
"Onmatsuri" Festival, "Kagurashiki" Dance, Kasuga-taisha Shrine. Photo : KOMMA Kiyonori

 続いて「猿楽」の「神楽式」と「鈴之段」の奉納。能楽の「翁」と言ったところでしょうか。それぞれが猿楽座の長が勤めます。今はシテ方金春流の若宗家・金春憲和師と、狂言方大蔵流宗家・大藏彌太郎師が演じます。

 この後「舞楽」が深夜まで奉納され、深夜に若宮神は元の若宮神社へ御還幸されます。

 


 

雲の水蒸気


拡散する水蒸気 2015.12.18  撮影:今駒清則
Water vapor diffusion to cloud. Photo : KOMMA Kiyonori

2015年12月18日
 逆光で見ると雲から水蒸気が拡散するのがよく見えます。ちょっと寒い朝でした。

 


おん祭 後宴能 2015


おん祭後宴能 「東北」櫻間右陣 春日大社若宮御旅所 2015.12.18  撮影:今駒清則
"Onmatsuri" Festival, Noh "Tohboku", Lawn stage, Kasuga-taisha Shrine. Photo : KOMMA Kiyonori

2015年12月18日
 若宮神は春日大社若宮へ昨夜お還りになったので、行宮にはお飾りも無く屋形のみになっています。その前の芝舞台では、「おん祭」に奉仕した諸衆への慰労の芸能が行われますが、今は金春流の能楽が奉納されます。昨夜の「御旅所祭」は行宮に向かって奉納されましたが、お還りになっている今日は行宮を背にして舞われます。

 以前一時期この芝舞台に覆屋を架けていましたが、最近はそれも無くなり、広々とした春日野での演能となってなによりです。そう言えばもっと昔は正面の観客席の真中に木造りの大火鉢があって、手焙りしながら観ていました。今は大火鉢も無く観客も少し淋しくなりました。まあ寒風の吹く野の中での観能ですから今の人はよほど好きでなければ耐えられないのかもしれません。

 


おん祭後宴能 「鍾馗」金春穂高 春日大社若宮御旅所 2015.12.18  撮影:今駒清則
"Onmatsuri" Festival, Noh "Shohki", Lawn stage, Kasuga-taisha Shrine. Photo : KOMMA Kiyonori

 今年は能「東北」櫻間右陣師、狂言「飛越」茂山茂師、能「鍾馗」金春穂高師の番組です。「東北」のシテは金春流長老の金春欣三師の予定でしたが、当日櫻間右陣師の代役になりました。ご高齢とあっての事のようで、止むを得ないとはいえ、欣三師の舞を楽しみにしていただけに大変に残念なことでした。

 


 

光芒


光芒 2015.12.19  撮影:今駒清則
Angel's ladder. Photo : KOMMA Kiyonori

2015年12月19日
 予報では暖かくなる、と言っていたはずなのに明け方の気温は3度。最も寒い朝になりました。
 日中の所用を済ませて早めの帰宅。西の空に雲の隙間から漏れる光が輝いていました。

 


 

夜の駐車場


夜の駐車場 2015.12.19  撮影:今駒清則
Night parking. Photo : KOMMA Kiyonori

2015年12月19日
 シンとした街の深夜。動くことのない車列。夜明けにはまだ暫くの時間が必要です。

 


 

金剛能楽堂の庭 12月


のこり紅葉 金剛能楽堂庭 2015.12.20  撮影:今駒清則
Maple autumn leave, Kongo Noh Theater garden. Photo : KOMMA Kiyonori

2015年12月20日
 今年最終の「金剛定期能」、「俊寛」宗家・金剛永謹、「千鳥」茂山逸平、七五三、「龍田」豊嶋三千春の豪華な例会です。

 金剛能楽堂の庭にはまだカエデが紅葉を残していました。背後の巨樹は京都府指定天然記念物のエノキ。このところの暖かさでいつもとは違うサイクルになっているようです。


サザンカ 金剛能楽堂庭 2015.12.20  撮影:今駒清則
 The Sasanqua, Kongo Noh Theater garden. Photo : KOMMA Kiyonori

 灯籠の向こうにちらっとみえた赤い花、サザンカでしょうか。

 


 

冬至の日


夕陽 2015.12.22  撮影:今駒清則
Sun goes down. Photo : KOMMA Kiyonori

2015年12月22日
 昨日は10日ぶりの雨。初冬らしい日が続き今日は冬至。空は徐々に晴れてきてきれいな夕陽。この様子だと今夜はこぐま座流星群が見られるかもしれません。

 


 

工事中の中之島フェスティバルタワー ウエスト


中之島フェスティバルタワー 左が工事中のウエスト 2015.12.27  撮影:今駒清則
Nakanoshima Festival Tower, Building on the left is West Buil. Photo : KOMMA Kiyonori

2015年12月27日
 中之島・国立国際美術館の「クレオパトラとエジプトの王妃展」が最終日なのでまた出かけました。館内は大混雑。お目当ての「王妃の頭部」をじっくり観察し、コレクション展で柴田敏雄、畠山直哉らの写真を見てから筑前橋から肥後橋あたりをのんびり撮影さんぽ。

 朝日新聞ビルが中之島フェスティバルタワー ウエストと名称変更して工事中。先に完成したフェスティバルタワー(フェスティバルホール)とツインのビルになっていました。2017年に完成予定。しかし当初の計画では東西共に同じ外観デザインだったはずですが、ウエストのデザインはその後変更されたようです。

 


中之島フェスティバルタワー プロジェクト ホームページより
Quote from the "Nakanoshima Festival Tower project" homepage

  


 

朝の霧


朝霧 生駒山 2015.12.28  撮影:今駒清則
Morning fog, Mt.Ikoma. Photo : KOMMA Kiyonori

2015年12月28日
 晴れて冷え込んだ早朝、生駒山に一条の霧。よく見ると水平ではありません。霧はてっきり水平に出るものと思い込んでいましたので、カメラで水準をとって確かめましたが、やはり少し高さが違っています。生駒山をほぼ真っ直ぐ見ているので遠近法によるものではありません。地形と大気の温度差によって多少の高さの違いが出るのものなでしょう。

 


 

夕照


夕照の送信塔 生駒山山頂 2015.12.29  撮影:今駒清則
TV transmission tower to shine in sunset, Mt.Ikoma summit. Photo : KOMMA Kiyonori

2015年12月29日
 昨日から大気が澄んで遠方がクリアです。夕陽の頃、20キロ余り離れた生駒山山頂の送信鉄塔もゆらぎがなく写り、拡大すると山頂の電線も解像できていました。こういう日はなかなか出会いません。

 


夕陽 2015.12.29  撮影:今駒清則
The setting sun. Photo : KOMMA Kiyonori

 雲があって夕陽の日没は難しいかな、と思っていましたが、沈む頃には雲が動いて赤い太陽が顔を出してくれました。

 


雲底 2015.12.29  撮影:今駒清則
Color of the bottom of the cloud. Photo : KOMMA Kiyonori

 雲底へ夕陽が射し、いろいろな色に染まりました。

 


 

猿の「翁」 絵馬


猿の「翁」 神戸・湊川神社の大絵馬 2015.12.26  撮影:今駒清則
Monkey "Okina", Large wooden plaque in Kobe Minatogawa shrine. Photo : KOMMA Kiyonori

2015年12月31日
 「2015年」とタイピングするのも最後となりました。いろいろな書類やファイル名などに年月日をよく記入するので手が覚えていて、暫くの間は「2015」とミスをしてしまうことでしょう。

 12月26日に神戸の湊川神社境内にある能楽堂・神能殿で「神戸能楽の集い」の公演があり取材に出ました。まず神前へ参拝した時に目に付いた大絵馬です。
 翁烏帽子に翁狩衣、指貫、込大口姿で翁扇を手にした猿が、能の「翁」を舞っているもので、実はちょっとびっくりしました。
 「猿」の面を着けるのは、能では妖怪の能面「猿飛出」があり、狂言にも「靫猿」などで「猿」の面を着ける曲がありますので、神聖なる「翁」に「猿」とは、と違和感を持ったわけですが、「猿」の面を着けているのでなく、申年にちなんで猿そのものが「翁」姿になったところを描いたものなのでしょう。しかし手は人間のようで、やはり「猿」面を着けているように見えて、なんとなくモヤモヤとした気持ちになった絵馬ではありました。

 


11月 2015年12月 1月