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近況 2016年1月


 

新年あけましておめでとうございます

 2016年 元旦


飛騨高山の屋台「豊明臺」の申  撮影:今駒清則
Monkey in the "Homeitai" festival car, Hida-Takayama. Photo: KOMMA Kiyonori

 

本年もよろしくお願いいたします。



 

川を埋め尽くす稚魚たち


川を埋め尽くすボラの稚魚たち 堺市 堅川 2016.1.4  撮影:今駒清則
Fry to fill the river. Tatekawa river, Sakai city. Photo : KOMMA Kiyonori

2016年1月4日
 堺市の旧環濠の川に年末からボラの稚魚が大量発生していて、今夜は暖かい夜なので撮影に出かけてみました。
 明るい時は外敵の鳥たちを避けるためでしょうか、水面下に潜って泳いでいる群れですが、暗くなると水面近くに浮いてきます。
 稚魚たちの群れは内川、堅川の川幅いっぱい、水面から川底までびっしりと群れをなして、後から後から、いつまでも果てしなく続きます。何千万匹か何億匹もいるのでしょうか。この魚の群れの動きを見ていると気が遠くなるほどです。

 


ボラの稚魚たち 堺市 堅川 2016.1.4  撮影:今駒清則
Fry our Gray mullet. Tatekawa river, Sakai city Photo : KOMMA Kiyonori

 堺旧港につながる汽水域の川なので、いつもボラやセイゴ(スズキ)が泳いでいます。寒くなると堺沖で孵化した稚魚たちが毎年この川に入り込んできます。今年は数年ぶりの大量発生。ですがいつもより少し小ぶりな魚体の群れです。ただ通りすがりの住民はチラッと見る程度でわりと無関心なのです。

 


 

川底に命が


川底に沈んだボラの稚魚 堺市 堅川 2016.1.5  撮影:今駒清則
Fry of mullet that sunk to the bottom of the river.
Tatekawa river, Sakai city. Photo : KOMMA Kiyonori

2016年1月5日
 昨夜よりもっと水が澄んでいる所でボラの大群を撮影しようと今夜も出かけました。が、なんと川面に魚影がまったく見当たりません。
 よく見ると川底には生き残れなくて沈んだボラの稚魚がビッシリ。まさに死屍累々です。あの群れは川から海へ出てしまったのでしょう。自然の摂理を実感したことでした。

 


 

ナノハナ 咲く


校庭のナノハナ 2016.1.6  撮影:今駒清則
Rape blossoms blooming in the schoolyard. Photo : KOMMA Kiyonori

2016年1月6日
 小学校の校庭に子どもたちが育てているナノハナ(アブラナ)が咲いていました。だいたい3月頃にナノハナをここに掲載するのですが、今年はなんと年頭です。暖冬だからでしょうね。

 


 

カモメ乱舞


水面に浮いたボラと、川底に沈んだボラ 堺市 堅川 2016.1.7  撮影:今駒清則
Mullet that was floating on the surface of the water, and Mullet that sank to the bottom of the river.
 Tatekawa river, Sakai city.  Photo : KOMMA Kiyonori

2016年1月7日
 川底に沈んだボラの稚魚たちが浮いてきたのでしょうか、水面を漂っています。

 


カモメ乱舞 2016.1.7  撮影:今駒清則
Seagulls flying in river. Tatekawa river, Sakai city. Photo : KOMMA Kiyonori

 カモメたちがそれを目当てにやって来ました。

 


カモメの捕食 2016.1.7  撮影:今駒清則
Predation of Seagulls. Tatekawa river, Sakai city. Photo : KOMMA Kiyonori

 狙い定めて舞い降り、飛び進みながら一瞬にボラをくわえる正確な早業に驚きます。

 


カモメの捕食 2016.1.6  撮影:今駒清則
Predation of Seagulls. Tatekawa river, Sakai city. Photo : KOMMA Kiyonori

 中には飛び込んで捕食するカモメもいます。

 


飛び立つカモメ 2016.1.7  撮影:今駒清則
Taking off Seagull. Tatekawa river, Sakai city. Photo : KOMMA Kiyonori

 飛びながら嘴にくわえたボラを縦にして飲み込みます。
 こうして水上に浮いていたボラの稚魚は瞬く間にカモメの胃袋に納まり、水面はきれいになってしまうのです。ただこの上空をいつも良く往来し、水中の魚を餌にするカワウなどがまったく来ないのはどうしてなのでしょう。

 


ラン 咲く


ランの花 2016.1.8  撮影:今駒清則
Orchid flowers bloomed. Photo : KOMMA Kiyonori

2016年1月8日
 室内に置いてある小さなランが大きな花を咲かせました。早速中国取材の時に頂いた観音さまにお供えです。
 まったく手を入れていないので花枝は横に延びて少し枝垂ぎみ。蕾も大きいのでこれからが楽しみです。 

 


 

すじ雲


すじ雲 2016.1.9  撮影:今駒清則
Cloud Streaks. Photo : KOMMA Kiyonori

2016年1月9日
 昨日は低い雲が山にかかっていたと思ったら、お昼ごろから金剛山に雪が降ったようです。少し気温が下ってきましたが、まだ例年より暖かい日々です。

 


 

鳥たち


ホシハジロとカモメ 1 2016.1.10  撮影:今駒清則
Pochard and the Seagull 1. Photo : KOMMA Kiyonori

2016年1月10日
 ホシハジロのオスが水に潜っては何かを獲っています。その後ろをカモメがついてまわっています。

 


ホシハジロとカモメ 2 2016.1.10  撮影:今駒清則
Pochard and the Seagull 2. Photo : KOMMA Kiyonori

 ホシハジロは嫌がって避けるのですがカモメはしっつこく追い回します。どうもホシハジロが潜って獲ったボラの稚魚のおこぼれが欲しいようなのです。

 


ミソサザイ 2016.1.10  撮影:今駒清則
The Wren. Photo : KOMMA Kiyonori

 近くに小さな鳥が飛んできました。ミソサザイです。写真を撮って下さい、と言わんばかりにポーズをとってくれました。

 


 

カモメ 六態

 

2016年1月11日
 ボラの稚魚大発生とカモメの捕食を撮影していましたが、その中で「カモメでもいろいろだなあ」というものがありましたので、その一部を掲載します。

 


舞い降りるカモメ 2016.1.7  撮影:今駒清則
Seagull to drop. Tatekawa river, Sakai city. Photo : KOMMA Kiyonori

 捕食のために水面に舞い降りるカモメ、連続写真のように見えますがワンショットです。同じ所にある餌を狙って数羽が続いて舞い降りたためでしょう。

 


おっと! 落としてしまった 2016.1.7  撮影:今駒清則
Oh! I had dropped the bait. Tatekawa river, Sakai city. Photo : KOMMA Kiyonori

 ボラを横にくわえて飛び立ち、嘴から飲み込めるよう縦に直したところで落としてしまったカモメ。

 


カモメの着水 2016.1.7  撮影:今駒清則
Seagull of splashdown. Tatekawa river, Sakai city. Photo : KOMMA Kiyonori

 水面に浮いているボラめがけて下りたものの着水してしまったカモメたち。

 


カモメの捕食 2016.1.7  撮影:今駒清則
Predation of seagulls. Tatekawa river, Sakai city. Photo : KOMMA Kiyonori

 勢いが良すぎてしまいこの姿勢に。それでもボラはキャッチ、次の瞬間には姿勢を立て直して上昇しました。

 


水没したカモメ 2016.1.7  撮影:今駒清則
The submerged seagull. Tatekawa river, Sakai city. Photo : KOMMA Kiyonori

 さらに、勢いが良すぎて水中まで突入したカモメ。

 


翼が折れたカモメ 2016.1.6  撮影:今駒清則
Seagulls wings broken. Tatekawa river, Sakai city. Photo : KOMMA Kiyonori

 乱舞の最中に空中衝突したか、水面に激突したのかわかりませんが、片翼が折れて飛べなくなり水上を泳ぐカモメ。野生の運命です。

 


 

一刻 雨


スイセン 2016.1.13  撮影:今駒清則
The Narcissus. Photo : KOMMA Kiyonori

2016年1月13日
 昨日は東京都心に初雪、今日の金剛山は冠雪しています。最低気温が6〜8度だったのがグッと下って一気に2度になりました。
 ご近所のスイセンは今が花盛り。

 


赤い雨 2016.1.13  撮影:今駒清則
Red stained rain. Photo : KOMMA Kiyonori

 午後雲が来て雨が一刻降りました。8日ぶりの雨です。山は雪雲がかかりまだ少し降っているようです。
 夕日が射すと降る雨まで赤く染まりました。

 


 

冬のサクラ


冬のサクラ 2016.1.15  撮影:今駒清則
Cherry blooming in winter. Photo : KOMMA Kiyonori

2016年1月15日
 少し寒い日が続きます。北の方や山国には雪が降り、スキー場がやっと開場できたようでなによりです。雪が少ないと春の水が少なく農業に影響が出るので、降る時期には降ってもらいたいものです。

 通りで見かけた冬のサクラ。八重咲きの小ぶりな花なので十月桜でしょうか。

 


 

入江泰吉忌法要


入江泰吉忌法要 奈良市 2016.1.16  撮影:今駒清則
Taikichi Irie memorial service, Nara city. Photo : KOMMA Kiyonori

2016年1月16日
 今年も入江家菩提寺で入江泰吉先生の追善法要を弟子たちで構成する水門会が執り行いました。
 その後、文化創造アルカが「入江泰吉先生のこころを思う会」を開催し、染織家の吉岡幸雄氏の講演があり、「入江泰吉の写真には歴史が染み込んでいる」と先代常雄氏と共にした入江先生の思い出をお話しされました。

 


庭のツバキ 入江泰吉先生旧居 奈良市 2016.1.16  撮影:今駒清則
Camellia in the garden, Taikichi Irie former residence. Photo : KOMMA Kiyonori

 墓参の後、公開されている入江泰吉先生旧居へ。私には懐かしい思い出がいっぱい込められているお宅です。庭にはツバキが早くも咲いていました。

 


 

震災の街 20

阪神・淡路大震災 21年
2016

芦屋市津知町


慰霊の碑「絆」 芦屋市津知公園 2016.1.17  撮影:今駒清則
Cenotaph "bonds", Tsuchi park, Ashiya city. Photo : KOMMA Kiyonori

 21年目の阪神・淡路大震災の日、芦屋市西部の下町、津知町の公園に設けられている慰霊碑「絆」には、絶えることなく町内の人たちのお参りが続いていました。寒い日であったためか公園で遊ぶ子どもも少なく、静かな町の佇まいです。

 


避難所の公園にサクラ咲く 津知公園 芦屋市 1995.4.10  撮影:今駒清則
Bloomed cherry park became a refuge, Tsuchi-cho, Ashiya city. Photo : KOMMA Kiyonori

 兵庫県南部地震では津知町の9割程の家屋が損壊し多数の犠牲者が出ました。そして町内の人たちの避難所となったこの公園で、テント暮らしが長く続きました。

 


津知町の一角 木造家屋の倒壊 芦屋市 1995.2.24  撮影:今駒清則
Corner of the Tutsi-cho
Collapse of wooden houses, Tsuchi-cho, Ashiya city. Photo : KOMMA Kiyonori

 大地震の時、この町の木造家屋はほとんど残らず倒壊しました。ここでも一階が潰れて二階建て家屋が平屋のようになり、共有の道路も家屋で塞がれてしまいました。写真左の家屋では男子高校生(16)が下敷きになって亡くなっています。(2016年1月17日記)

 


 

震災の街 21

阪神・淡路大震災 21年
2016

神戸市東灘区深江北町


宝島池公園の慰霊碑 神戸市東灘区深江北町1 2016.1.17  撮影:今駒清則
Memorial in the Takarajimaike park, Fukaekita-machi, Kobe city. Photo : KOMMA Kiyonori

 芦屋市に隣接した神戸市東灘区深江北町も被害の大きかった所です。倒壊した阪神高速道路の北側にあたります。大きな池がある宝島池公園に大震災の慰霊碑があり、傍らには犠牲になられた方々のご氏名が刻まれていて、文化住宅や長屋の倒壊により、ご一家で亡くなられたケースが多かったことがわかります。

 


家財の運び出し 神戸市東灘区深江北町1 1995.2.17  撮影:今駒清則
Household goods of the take-out, Fukaekita-machi, Kobe city. Photo : KOMMA Kiyonori

 左の木造住宅は一階が座屈して平屋のように見えます。その二階の壁を壊して家財を取り出しました。その向こうの家も同様に倒壊しています。大地震から一ヶ月目、その家屋から家財を運び出しているご家族。あちこちでよく見られた光景です。(2016年1月17日記)

 


 

爆買い鞄


爆買い鞄 2016.1.17  撮影:今駒清則
Shopping spree trolley bag. Photo : KOMMA Kiyonori

2016年1月17日
 空港に向かう電車に乗るとアジア系の観光客が席を占めていて、見たこともない大きな鞄がいっぱい。多分爆買いのお土産がギッシリ詰まっているのでしょう。

 


 

強い風


強い風 2016.1.18  撮影:今駒清則
Strong wind. Photo : KOMMA Kiyonori

2016年1月18日
 昨夜から雨降り、そして強風、風は音をたてて吹きつけています。
 東京は雪降りで交通網が大混乱の様子。一方ライブカメラを見ると飛騨高山も雪で白くなっていますが、雪になれた街は静かな佇まい。低気圧が北に行ってしまうまでは少し荒れるお天気が続くことでしょう。

  

 

雪 舞う


雪雲 2016.1.19  撮影:今駒清則
Snow cloud. Photo : KOMMA Kiyonori

2016年1月19日
 冷たい風が吹き少し寒い日。時々雪雲が流れてきて、大阪でもほんの少し雪が舞いました。しかし気温が5度ほどだったので、なんとか地上まで届いた、という程度の雪降りです。

 


 

金剛山が冠雪


霧氷の金剛山 2016.1.20  撮影:今駒清則
Mt.Kongo wrapped in fog deposit. Photo : KOMMA Kiyonori

2016年1月20日
 金剛山のブナ林がやっと霧氷で白くなりました。日中は雲に隠れて見にくかったのですが、夕方になってやっとその姿を見せてくれました。明日は大寒です。

 


 

寒い日


冬の樹 京都御苑 2016.1.24  撮影:今駒清則
Winter tree. Kyoto Gyoen national garden. Photo : KOMMA Kiyonori

2016年1月24日
 最近にない強烈な寒気が下りてきて日本列島に大雪の予報。今日は京都なのでまず帰りには雪道を歩くことになるだろうと雪道用のブーツを履いて出かけました。久しぶりに耳が切れそうな寒風。途中で熱いコーヒーを飲んで元気づけます。
 夕方、京都は晴天のままで雪は降らず。帰りにまたコーヒーを飲んで電車に乗りました。

 


 

金剛能楽堂の庭 1月 庭の彩り


注連縄 金剛能楽堂 2016.1.24  撮影:今駒清則
"Shimenawa" Sacred shrine rope, Kongo Noh Theater. Photo : KOMMA Kiyonori

2016年1月24日
 金剛定期能の今年初回、舞台に注連縄、能舞台が引締ります。
 「神歌」金剛龍謹師で言祝ぎ、続いて梅を主題にした脇能「難波」金剛永謹宗家、前シテに「小尉」小牛清光作、後シテに「小悪尉」福来石王兵衛作の金剛家秘蔵の能面での豪華版。「酢薑」松本薫師、網谷正美師は秀句を楽しみ、仲良く大笑いして留める狂言。名曲「羽衣」松野恭憲師は「増女」近江作の能面。何度見ても楽しめる曲です。

 


センダンの実 金剛能楽堂庭 2016.1.24  撮影:今駒清則
Nuts of Chinaberry, Kongo Noh Theater garden. Photo : KOMMA Kiyonori

 ナンテンとツバキの他は彩りがなく、センダンの木が実をいっぱいつけていた金剛能楽堂の庭です。

 


 

記録的寒波 2016.1


不思議な氷 2016.1.25  撮影:今駒清則
Mysterious ice. Photo : KOMMA Kiyonori

2016年1月25日
 このところの寒さは大変なもので、沖縄でみぞれ、長崎が大雪など全国的に寒波に見舞われて「記録的・・・」というタイトルがついたニュースが入ってきます。大阪では氷点下になるのは珍しいことで、昨日は自宅でも最低気温が氷点下2.5度、最高気温は1度という「記録的寒さ」でした。
 昨夜、コップに水を入れて外に置いておいたら、予想通り上が凍っていました。ただよく見ると平に凍った氷の表面に三角に盛り上がった部分がありました。コップの形が丸い場合はこうはならないので、多角形をしていたのと、風が原因ではないかと思うのですが、どうしてこうなるのか不思議です。

 

 


日本付近赤外画像 2016年1月25日午前7時 高知大学気象情報頁(NICT)から
Japan near infrared weather image, January 25, 2016 7:00, Kochi univ. weather information page

 

 気象衛星「ひまわり8号」の気象情報を見ると、黄海から筋状の雲が「南」に吹き出しています。普通は東に流れているのですが、偏西風が南へ蛇行したため南国にも寒波をもたらしたようです。

 


 

最古の駅舎 引退 南海「浜寺公園」駅舎


南海「浜寺公園」駅舎に集まる人たち 堺市 2016.1.27  撮影:今駒清則
People who gather at "Hamadera-koen" station. Photo : KOMMA Kiyonori

2016年1月27日
 最古の現役駅舎で、辰野金吾設計の南海本線「浜寺公園」駅舎が今日限りで現役を引退するため、鉄道ファンなどが駅舎を取り囲んでいます。

 


南海「浜寺公園」駅舎入口の柱 堺市 2016.1.27  撮影:今駒清則
Pillars of the Nankai railway "Hamadera-koen" station, Sakai city. Photo : KOMMA Kiyonori

 東京駅丸の内駅舎(辰野金吾設計 1914年竣工)よりも古く、1904(明治40)年に竣工。木造平屋、赤い屋根、しゃれたデザインで人気があります。

 


南海「浜寺公園」駅舎の入口見上げ 堺市 2016.1.27  撮影:今駒清則
Entrance ceiling of the Nankai railway "Hamadera-koen" station,
Sakai city. Photo : KOMMA Kiyonori

 南海本線の高架化によって駅舎が建替えられ、この歴史的駅舎は移動して新駅舎のファサードとして再利用される予定。

 この「浜寺公園」駅前は再開発で駅前広場などができ、浜寺公園に向かって広い道が通ります。丁度皇居と「東京」駅の行幸通りと同様に、浜寺公園と「浜寺公園」駅が遠くからお互いに見通せるようになり、「ミニ丸の内」と言った感じでしょうか。ただ「浜寺公園」駅付近はしもた屋ばかりですが。

 


南海「浜寺公園」駅 堺市 2016.1.27  撮影:今駒清則
Nankai railway "Hamadera-koen" station, Sakai city. Photo : KOMMA Kiyonori

 線路が高架となるので、このようにクラシック駅舎からプラットホームへ、という風景はもう見られなくなります。写真は特急ラピートが「浜寺公園」駅を"通過"するところ。この駅は殆どが「普通」の各駅停車で、「準急」は平日の朝に3本停車するだけのローカル駅です。

 


 

浜寺公園 堺市


松林 堺市浜寺公園 2016.1.27  撮影:今駒清則
Pine forest, Hamadera park, Sakai city. Photo : KOMMA Kiyonori

2016年1月27日
 堺市の浜寺はかって遠浅の浜辺に松林が鬱蒼と繁り、海水浴場や瀟洒な別荘などが建並んだ景勝地でしたが、高度成長期の埋め立てにより海は遠ざかり、今は松林のある公園になっています。


クロガネモチの実 堺市浜寺公園 2016.1.27  撮影:今駒清則
Ilex rotunda real, Hamadera park, Sakai city. Photo : KOMMA Kiyonori

 公園へは阪堺電車の終点「浜寺駅前」駅か、南海本線のクラシック駅舎「浜寺公園」駅がすぐ近くでとても便利です。公園へはモチノキの並木が出迎えてくれ、丁度実がいっぱい生っていてとてもきれいでした。公園内のバラ園は5月下旬ごろが見頃だそうですので、またその頃に行ってみましょう。

 


 

”一等賞とったア〜” 2016 大阪国際女子マラソン


2016 大阪国際女子マラソン ヤンマースタジアム長居 2016.1.31  撮影:今駒清則
2016 Osaka Women's Marathon, Yanmar Stadium Nagai. Photo : KOMMA Kiyonori

2016年1月31日
 大阪・長居での「2016大阪国際女子マラソン」。もう第35回目の開催になります。
 今回はPRESSでの撮影ではないので、気楽にスタンドから観戦・撮影。絶好のマラソン日和となってなによりです。

 


「42.195キロの第一歩」 2016 大阪国際女子マラソン ヤンマースタジアム長居
2016.1.31  撮影:今駒清則
"The first step to 42.195 km" 2016 Osaka Women's Marathon, Yanmar Stadium Nagai.
Photo : KOMMA Kiyonori

 今年の注目はゼッケン1番の重友梨佐選手と2番の福士加代子選手、それに3番の渡辺裕子選手、7番のケニア出身のカプチッチ・セリー・チェピエゴ選手が有力視され、それにネクスト・ヒロインと呼ばれる若手選手ら。

 さあスタートです。
 写真は最前列右から重友梨佐、福士加代子、渡辺裕子、ペースメーカー、床呂沙紀、アツエデ・ハブタム、カロリナ・ナドルスカ、カプチッチ・セリー・チェピエゴ選手ら。

 


一般参加選手たち 2016 大阪国際女子マラソン ヤンマースタジアム長居
2016.1.31  撮影:今駒清則
Participating players of the general, 2016 Osaka Women's Marathon, Yanmar Stadium Nagai.
Photo : KOMMA Kiyonori

 招待選手の後は500人余りの一般参加選手たちが続きます。カラフルですね。

 


「ゴールはあと一歩」福士加代子選手 2016 大阪国際女子マラソン ヤンマースタジアム長居
2016.1.31  撮影:今駒清則
"One step away to the goal" Miss Kayoko Fukushi, 2016 Osaka Women's Marathon,
Yanmar Stadium Nagai. Photo : KOMMA Kiyonori

 ハイペースなペースメーカーについて行った福士加代子選手が後半独走。2位の堀江美里選手に大差をつけてゴール。
 リオ・オリンピック選考基準の2時間22分30秒を気にしてのゴールで、気持ちは選手後方の時計に向いていて、すぐに振り返って時計を見、2時間22分17秒を確認してからガッツポーズ。

 


「一等賞とったア〜」福士加代子選手 2016 大阪国際女子マラソン ヤンマースタジアム長居
2016.1.31  撮影:今駒清則
"Get the first prize" Miss Kayoko Fukushi, 2016 Osaka Women's Marathon,
Yanmar Stadium Nagai. Photo : KOMMA Kiyonori

 ”やっととったよ! 一等賞〜!” ”ホントにうれしい〜” ”走っている時は不安でいっぱいでした” ”リオ、よろしく!アッハッハ〜” とインタビューに答え、愛嬌のある笑顔を振り撒き、今までマラソンで優勝したことが無かった経験から、彼女らしい喜びを弾けさせていました。

 


 

 日暈の空


日暈の空 平城宮跡 2016.1.31  撮影:今駒清則
Sun halo in the sky. Photo : KOMMA Kiyonori

2016年1月31日
 広い空が広がる奈良・平城宮跡。生駒山に沈もうとする太陽の周りに円形の輝きが出ています。その輝きには薄い虹色も見えます。「日暈」と呼ばれる現象で薄雲がかかると良く出ます。明日はお天気が下り坂になるのでしょう。

 


 

大和の「つくりもの」 6 「大立山まつり」


「大立山まつり」の四天王大立山 平城宮跡大極殿前 2016.1.31  撮影:今駒清則
"Otateyama-matsuri" (Dramatic diorama) Festival, Heijokyu, Nara. Photo : KOMMA Kiyonori

2016年1月31日
 奈良県が冬場に少なくなる観光客の集客を願って新しい「まつり」を創製しました。平城宮跡の復元大極殿の広場で1月29日から2月2日にわたって開催される「大立山まつり」です。

 「立山」とは奈良以外ではわかりにくいと思いますが、「つくりもの」のことです。かって日本各地の町や村で、店や家の一角に、住民が手近な材料を持ちよって伝説上の物語とか歌舞伎、時事的なテーマなどで場面を造り上げて飾り楽しむ行事がありました。今風に言えばジオラマです。
 この「つくりもの」はテレビが普及するころから徐々に消えて行き、ここ奈良では現在3カ所で行われているだけになりました。橿原市八木町の「愛宕祭」、広陵町三吉
(みつよし)大垣内地区の「立山祭」、御所市東長柄にある天満宮の「天神祭」です。(このサイトの「近況」から、2008年7月19日の項、7月25日の項、8月23日の項、8月24日の項をご覧下さい。)

 この「大立山まつり」では新たに4基の樹脂製四天王像の「大立山」を1億円で作製、大極殿前庭の四隅に置き、大極殿前には仮設ステージを設け、イベントとして各種の伝統芸能を演じます。

 


「大立山まつり」 「室生天地人の祭」の「龍の舞」 平城宮跡大極殿前 2016.1.31  撮影:今駒清則
"Otateyama-matsuri" (Dramatic diorama) Festival Event, Heijokyu, Nara. Photo : KOMMA Kiyonori

 その大極殿前のステージでの一コマ。「室生天地人の祭」の「龍の舞」、室生の龍穴神社にある龍神伝説を基に創作されたようです。

 


「大立山まつり」 大垣内の「立山」展示テント 平城宮跡 2016.1.31  撮影:今駒清則
"Otateyama-matsuri" (Dramatic diorama) Festival, "Ogaito Tateyama",
Heijokyu, Nara. Photo : KOMMA Kiyonori

 このまつりの中で最も貴重なのが実は広陵町大垣内の「立山」の展示なのです。「大立山の四天王」はこのまつりに造られたイベント用「つくりもの」ですが、大垣内の「立山」は町の伝統的な行事の中での「つくりもの」です。本来このまつりの中心になっても良い価値のあるものなのですが、なぜか門外の片隅に展示されていました。このまつりの企画者がその価値をよく知らない為なのでしょう。

 


「大立山まつり」 大垣内の「天平の貴族」 平城宮跡 2016.1.31  撮影:今駒清則
"Otateyama-matsuri" (Dramatic diorama) Festival, "Ogaito Tateyama",
"Aristocracy of Tenpyo era", Heijokyu, Nara. Photo : KOMMA Kiyonori

 大垣内の「立山」を見て行きましょう。展示の「つくりもの」はこのまつりのために造られたものです。
 この場面は「天平の貴族」というタイトル。大垣内の「つくりもの」はいつも誰かの人物が中心で、あまり物語風のものは少ないのが特徴です。

 


「大立山まつり」 大垣内の「神話 あまのいわと」 平城宮跡 2016.1.31  撮影:今駒清則
"Otateyama-matsuri" (Dramatic diorama) Festival, "Ogaito Tateyama",
"Mythology, Amanoiwato", Heijokyu, Nara. Photo : KOMMA Kiyonori

 こちらは「神話 あまのいわと」。今の大垣内にしては大変な力作。
 常世の長鳴鳥を鳴かせ、枝に八尺瓊勾玉と八咫鏡と布帛をかけ、天児屋命が祝詞を唱え、天宇受賣命が岩戸の前で神憑りして胸までさらけ出し踊ると、天手力雄神が岩戸を開けて篭っている天照大神を現す、という場面を忠実に造ったもの。モーターで天宇受賣命が回り、岩戸が開閉するという工夫が凝っています。

 


「大立山まつり」 大垣内の「かぐやひめ」 平城宮跡 2016.1.31  撮影:今駒清則
"Otateyama-matsuri" (Dramatic diorama) Festival, "Ogaito Tateyama",
"Kaguyahime", Heijokyu, Nara. Photo : KOMMA Kiyonori

 「かぐや姫」は翁が竹からかぐや姫をとりだす場面と、大きくなったかぐや姫が嫗といる場面を一度に見せる巧みな構成。

 


「大立山まつり」 大垣内の「立山」の道具 平城宮跡 2016.1.31  撮影:今駒清則
"Otateyama-matsuri" (Dramatic diorama) Festival, Tool of"Ogaito Tateyama",
Heijokyu, Nara. Photo : KOMMA Kiyonori

 大垣内の「立山」で「つくりもの」に使われる道具も展示していました。ここも他と同様、青年の人口減少で「立山」行事の維持が難しくなってきているようで、この「大立山まつり」に県が2億円を使えるようなら、その一部でも県下の「立山」行事に人的助勢や経費助成をして、貴重な行事が継続できるよう援助して頂ければと思います。

 


12月 2016年1月 2月