APS-C 用広角ズームレンズ キヤノン EF-S 10-18mm 1:4.5-5.6
IS STM (2014年5月29日発売) は価格の割には高性能です。このレポートはフルサイズカメラのソニーα7R
にマウントアダプターを介して装着し、その画質を簡単にテストしてみたものです。
目的は周辺部の描写と光量の様子を見るためです。
APS-C (画面サイズ 22.4mm×15.0mm) 用のレンズですから、フルサイズ (画面サイズ 35.9mm×24.0mm)
で撮影すれば当然イメージサークルが足りず、フルサイズ画面では周辺部は写らないか画質不良です。参考のために掲載画像には APS-C
のサイズを黒いフレームで表示しました。
事前テストでは、10mm〜14mmでは F5.6〜F11 が良好な画質。16mm〜18mm
では F8〜F11 が良好な画質でしたので、このテストではすべて F8 で撮影しています。
ついでに専用レンズフード (EW-73C) を装着した時の画像も掲載しました。なお 14mm
以上はフードによるケラレは写っていません。
細長いサムネイル画像をクリックすると実写画像の部分 (3680×512画素 JPEG
) が表示されます。実写画像は画面の右半分の中央部分で、画面中央から右端までを表示しますので画質はここで確認できます。
掲載にあたりデータ量を少なくするためにデータ圧縮していますが、PCでのモニタリングにはさほど影響はありません。ソニーα7R
の JPEG 画像は少しシャープネス (輪郭強調) が強いようですのでその点をお含み下さい。
10mm〜18mmのAPS-C 用超広角レンズ (フルサイズでは16mm〜29mm に相当)
は、フルサイズ用広角レンズより焦点距離が短い分、被写界深度が深くなってピントの合う範囲が広く、例えば超近接から遠距離までをシャープに撮影するのにフルサイズ用広角レンズよりも有利です。また4段分の
IS (手ブレ補正機構) を搭載しているので暗い室内撮影などにも最適です。ただプラスチックマウントなので耐久性はあまりないと思いますが、頻繁にレンズ交換しなければまず問題ありません。サブカメラとして軽量
APS-C EOS にこのレンズを着けっぱなしで使用するという方法もありますね。
キヤノンのフィルム時代からのレンズをデジタルカメラで撮影すると、 L レンズを除いて殆どがロクでもない画質でしたので
(キヤノンだけではありませんが) 、さすがに最近では順次モデルチェンジ
(モデル名に II と表示) しています。この EF-S 10-18mm は新機種ですのでデジタル対応に関しては価格
(実売約 3万円) 以上の性能と言えます。
(2015年2月14日)
|