阪神・淡路大震災の写真記録 震災の街 7 今駒清則のお知らせページ HOME

震災の街 6

震災の街 7

阪神・淡路大震災の日

 また阪神・淡路大震災の日がやってきました。各地で追悼の催しが行われています。多くの犠牲者の方々がいました。13年前に取材した時、聞くのもつらい状況を数多く知りました。その現場も撮影させていただきました。天災というだけではなく沢山の原因があって大災害になったのです。それをこの大震災から学ばなければならないと思います。もう繰り返してはなりません。(2007.1.17)

生死


倒壊した住宅

 木造2階建住宅。東京から帰省していた息子は2階に、一人暮らしだった母親は1階に寝ました。息子は地震が起きる前に布団をそのままにして東京へ出発しました。地震の後、近所の人はすぐに見えるようになってしまった2階を覗いて、布団が敷いたままにしてあるので母親は2階で寝ていて無事で、どこかに避難しているのだろうと思い1階までは探しませんでした。

倒壊した店舗

 店舗は柱や壁が少ないため耐震対策をして設計や改造をしないと倒壊しやすいのです。開店前でしたからこの店舗は無人でした。


家具が支えた空間

 古い鉄骨3階建です。揺れで2階が崩壊しましたが、幸い家具が倒れずに建物を支えたために生存空間ができ、住民は負傷だけで済みました。

ベッドの隙間

 木造2階建住宅の1階で女性がベッドで寝ていました。住宅は倒壊し2階(写真右上)が横にずれてベッド(写真中央)の横に落ち、ベッドの上に空間が生まれたのと、落下してきた壁などがベッドの柵で止まって無事でしたが、ここから脱出するのに1時間ほどかかりました。


天井も落下

 木造2階建住宅が倒壊して2階が道路に接しています。2階の床とで挟まれましたが無事で、ベランダから道路に脱出しました。

脱出穴

 完全に倒壊した木造住宅からの脱出や救出は屋根からしかできません。多くの住宅にはこういった穴が開けてありました。


倒壊した家屋

 国際ボランティアが所有者の依頼で倒壊した木造平屋住宅から貴重品を取り出すために潜り込もうとしていますが、折り重なった材木や家財でなかなか隙間が無く苦労しています。逆にこの状態の中で脱出するのも困難だっただろうと思います。

屋根が逃げ道

 密集した住宅地で倒壊が多いと住宅から脱出しても道路は埋もれて逃げ道もありません。折り重なった屋根の上を通らざるを得ないのですが、老人や子供には危険で困難です。写真は屋根に上がって撮影した実際の屋根の上の避難路です。


アパートのドア

 木造2階建アパートの1階が崩壊。2階のドアから出入りができるようになってしまいました。木製のドアは蹴破ればなんとか開閉できます。

マンションのドア

 鉄骨鉄筋造の分譲マンションではドアが歪んで開けられなかったので窓から脱出しました。後にこのマンションは建替えられました。


理容室

 店舗付住宅の倒壊です。1階は理容室で理容椅子に2階が落ちています。もし地震が昼間だったらと考えるとゾッとします。

救出穴

 マンションの1階が崩壊して中に閉じこめられ、上の2階の床に穴を開けて救出しましたが、家庭にある道具ではマンションの床に穴は開けられず、救出には相当な時間がかかりました。崩壊した1階は梁と床がほぼ接している状態になっていました。

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