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近況 2010年12月


冬間近

里山の彩り 2010.12.2 撮影:今駒清則

12月2日。12月になりました。里山はまだ彩り豊かです。

桜の樹 2010.12.2 撮影:今駒清則

 桜の葉がほとんど落ちて冬支度です。


嵐の前ぶれ

美しい雲 2010.12.3 撮影:今駒清則

3日。締切日の過ぎた二つの仕事を半徹夜で仕上げて送稿し今日は休息です。朝早くはおだやかな空。

嵐の前ぶれ 2010.12.3 撮影:今駒清則

 低気圧の接近で雲行きが怪しくなってきました。午後から黒雲になって突風が吹き、時々建物に当たってドーンと大きな音がします。珍しい現象です。それでやはり各地で風の被害が出た報道が続いています。
 写真は飛行機から見下ろしたような雲に見えるのですが地上から普通に写した雲です。


考古展巡り

4日。展覧会が終了間近なので朝からまとめて博物館巡り。まずは堺市博物館がある大仙公園へ。大仙陵古墳(伝仁徳天皇陵)の外周にある三重目濠の堤の雑木がまだ紅葉していてきれいなので立寄ると水面にカモがたくさん集まっていました。しばらく観察と撮影、これは後ほど写真を掲載します。

 堺市博物館では「百舌鳥古墳群 その出土品からさぐる」で、主に大仙陵古墳周辺古墳の出土品の展示、特に新情報はなく平凡な展示でした。
 次は和泉市の弥生文化博物館へ、「邪馬台国 九州と近畿」で弥生時代の九州と近畿の出土品を展示、特に邪馬台国を比定するというようなものでなく、淡々と各遺跡の出土品を並べて見学者に考えさせるもの。丁寧な説明で良かったのですが数量的には少々もの足らず、図録は売り切れで必要な方はこの後開催の九州国立博物館の方へ、とそっけない案内。
 続いて大阪狭山市の狭山池博物館へ。狭山池から大坂方面を灌漑する西除川付近の遺跡調査をまとめて紹介する「古代西除川沿いの集落景観」展。池内遺跡、大和川今池遺跡、高木遺跡、堀遺跡、河合遺跡、難波大道という阪神高速道路大和川線延伸による発掘調査の概要を展示したもの。ローカルなものですがもっと続けてもらいたい企画です。
 さらに河南町の大阪府立近つ飛鳥博物館へ。「鉄とヤマト王権 邪馬台国から百舌鳥・古市古墳群の時代へ」でヤマト王権の鉄の利用と普及を見せるもの。
 このあたりの展覧会は百舌鳥・古市古墳群の世界遺産暫定一覧表掲載を契機として企画されたようですが、各博物館がもう少し連係企画をされたらもっと良かっただろうにと思ったことでした。


大仙陵古墳(伝仁徳天皇陵)のカモ

堺市 大仙陵古墳(伝仁徳天皇陵) 2010.12.4 撮影:今駒清則

 大仙陵古墳(伝仁徳天皇陵)の拝所へは二重濠外側まで入れます。小山ほどある大きさを実感します。

堺市 大仙陵古墳(伝仁徳天皇陵) 三重目の濠と堤 2010.12.4 撮影:今駒清則

 一番外側の三重目の濠は周囲を周遊できます。江戸時代までは埋もれていたのですが整備して復元しました。立ち入りができないので自然豊かで野鳥も多く飛来します。

堺市 大仙陵古墳(伝仁徳天皇陵)のカルガモ 2010.12.4 撮影:今駒清則

 紅葉が映える水面にカルガモの群れが来ていました。

堺市 大仙陵古墳(伝仁徳天皇陵) カルガモの逆立ち 2010.12.4 撮影:今駒清則

 見ているとなかなか面白い生態です。濠の底の水草を採るためになんとバク転して潜ります。

堺市 大仙陵古墳(伝仁徳天皇陵)のカルガモ 2010.12.4 撮影:今駒清則

 数が多いのでこの辺りに住みついているカルガモかもしれません。

堺市 大仙陵古墳(伝仁徳天皇陵)のカルガモ 2010.12.4 撮影:今駒清則

 水濠に溜った落葉をしきりに食べていました。良いえさ場なのでしょうね。

堺市 大仙陵古墳(伝仁徳天皇陵)陪冢の孫大夫古墳(パノラマ撮影) 2010.12.4 撮影:今駒清則

 陪冢の孫大夫古墳の前方部。帆立貝式の古墳の形がよくわかりますが、田畑に埋もれていたのを発掘し復元、公園化したものです。左端は大仙陵古墳。


池のマガモ

雑木 2010.12.6 撮影:今駒清則

6日。このところ暖かい日が続いてちょっと変ですが明日からは寒気が南下して寒くなるようです。里山の雑木はまだまだ彩りが豊かです。

マガモのペア 2010.12.6 撮影:今駒清則

 通りがかった池にカモが飛来していました。マガモのようです。

マガモ 2010.12.6 撮影:今駒清則

 こちらはこの池に住みついているらしいマガモ。近づいても逃げませんがジッとこちらを注視しています。


朝の虹

雨足 2010.12.9 07:51 撮影:今駒清則

9日。朝の西方、六甲山方面に巨大な雨雲が現われました。降雨を予想させる突風も吹いて、雲はだんだんと近づいてきます。時々雲間から照らす朝日に雨足がくっきりと浮かび上がりました。

虹 2010.12.9 07:58 (2枚合成によるパノラマ写真) 撮影:今駒清則

 幸い撮影地点には強い雨はなく、その向こうに降っている雨をスクリーンとした大きな虹が一瞬現われてすぐに消えていきました。よく見ると二重の虹で地平付近は見事に鮮やかな虹色です。ほんの少しの間、近くに雨が降った時は手を伸ばせば届くような所にまで虹が立っていました。撮影は超広角のレンズでもフレームに納まらなかったので左右二枚を撮影してパノラマ合成した写真です。

 寒気の南下で不安定な天候なので各地のライブカメラを見ると、金剛山は昨日が初雪でうっすらと積雪、奈良も初雪、飛騨・高山も4日に初雪で今日は午後から雪降りの様子。いよいよ冬将軍の到来です。


風が吹く

風 2010.12.9 撮影:今駒清則

10日。昨日は虹の写真を掲載するだけで終わってしまいましたが、その続きです。
 昼間も強い風が吹いていたので雑木林の木の葉がひらひらと裏返ってきらきらしていました。この写真を撮りながら、そういえば40年ほど前の私の最初の写真集「若狭路」(1968年・淡交社刋)を出版する時、文章を書いていただいた水上勉氏が「私のふるさとの若狭・青葉山は風が吹くと山肌が白くなる。風で葉が裏返って白くなるのです。あれを撮ってほしいな」と言われたのでそれから何度か出かけて撮影をしました。
 水上氏は福井県大飯郡おおい町岡田
衛星写真地図の生まれで、そこからは青葉山は見えません。だから幼少期のことではなく、京都から戻り療養後の1944(昭和19)年、25歳の時に青葉山の麓にある高浜町青郷国民学校高野分教場(現・青郷小学校高野分校)に住み込んで代用教員を1年半ほどし、終戦の時に上京されて作家活動に入りました。氏の青葉山の想い出は分教場の子どもたちと毎日を過した時に見た光景ではないかといま思うのです。水上勉氏、逝ってはや6年が過ぎました。


日曜日

大きなカタバミ 2010.12.12 撮影:今駒清則

12日、日曜日。久しぶりにゆっくり調べ事をした日曜日です。と言ってもしなければいけないことはあるのですが、気になる歴史的なことが引っ掛かっていてなんとか解決したいので、それを優先して一日中調べ事で過しました。おかげで一件落着。いずれここに掲載します。

 ベランダで鉢植えにしているカタバミの一つが巨大な葉になっていました。ビックリです。それでマクロレンズで接写。レンズは昔のOLYMPUS OM用のZUIKO AUTO-MACRO F3.5 50mmでEOSに着けていますが、デジタルでも実に見事な描写力です。

雲の音符 2010.12.12 撮影:今駒清則

 今日はいろいろな雲が往来しました。午後に一刻幻日が現われましたが平凡な写真なので割愛。明日からお天気が悪くなるためか飛行機雲が何本も残っていて大空に五線譜です。


ふたご座流星群

雨上がりの積乱雲 2010.12.14 撮影:今駒清則

14日。昨日の雨が上がったので、遠くにある金剛山系からは立ち登る山霧が積乱雲となっていました。

ベテルギウスと流星 ふたご座流星群  2010.12.15 0:17 撮影:今駒清則

 あまり寒くないので夜にオリオン座付近にカメラを向けてふたご座流星群を狙ってみました。すぐにオリオン座の下を北から南へ長い時間(約1.5秒ほど)輝いて流れる星を見ましたが、撮影している画面より下だったので残念ながら写りませんでした。下の方は街の明りで画面がカブってしまうので上の方を写していたからです。
 その後、日が変わる頃まで撮影したのですが、風邪のなごりなのか猛烈に眠くなって中止。空はまずまずのコンディションなので中止するには未練があるのですが眠さには勝てません。


web 雪景色

飛騨・白川郷の雪 2010.12.17 左 8:25  右 13:33 白川郷観光協会 LiveCamera

 

17日。昨日から寒さが厳しくなりました。最高最低気温計では昨夜3度を記録しました。昨冬の最低温度と同じです。ライブカメラであちこちを見ると北陸から北は雪景色です。飛騨・高山、白川郷も雪景色。白川郷はリアルタイムのライブカメラで、朝日に照らされて積もった雪が枝から落ちるのも見えます。でもお昼過ぎに見ると雪はかなり融けていました。


金剛山の雪 2010.12.17  8:59 金剛山LiveCamera

 金剛山のライブカメラもリアルタイムです。ここしばらく雪景色で、朝の気温はマイナス4.7度でした。大阪から見ても山肌がかすかに白くなっているのがわかります。


 

「日本写真芸術学会誌 平成22年度第19巻・第2号」が発行されました

 

18日。日本写真芸術学会の学会誌最新号が発行されました。この目次は「日本写真芸術学会の催し」をご覧下さい。なお簡単に目次をここに掲載します。

日本写真芸術学会誌 平成22年度 第19巻・第2号 目次


 巻頭言:世界平和への祈り  西垣仁美

「写真100年―日本人による写真表現の歴史展」に関する研究  鳥海早喜

日本への写真渡来について                 桑島洋一

幕末、福岡藩士古川俊平の研究
 福岡藩士から営業写真師へ                 永島浩二

幕末期ベアトアルバムにおける表象空間の複層性  
 ―写真画像と文字情報のコンテキスト―           中島恭子

 編集後記:  鈴木孝史

 また最近に日本写真芸術学会の公式ホームページが開設されました。学会誌バックナンバーの目次、活動内容、入会案内、学会誌投稿、年次大会発表関連の資料も収録されています。

 日本写真芸術学会  http://www.jsahp.org/


 

冬の一日

幻日 2010.12.19 9:58 撮影:今駒清則

19日、日曜日。朝は薄雲が広がっていたので幻日が出るのではないかな、と思って見上げるとやはり微かですが幻日が現われていました。太陽の左右に疑似太陽が虹色を伴って現われる現象です。薄い筋雲が風に流されると幻日は消えてしまいました。

金剛能楽堂庭の冬紅葉 2010.12.19 (携帯電話カメラ) 撮影:今駒清則

 午後は京都の金剛能楽堂へ。例年は能の始まる前に全国高校駅伝の選手が金剛能楽堂前の烏丸通を走るのですが、今年は一週間遅い26日なので今日の烏丸通は静かなものです。
 金剛定期能は今年最終公演なので金剛宗家父子の競演。「放下僧」金剛龍謹、「酢薑
(すはじかみ)」茂山千五郎、茂、「紅葉狩」金剛永謹でした。「酢薑」の薑はショウガ(生姜、生薑)のこと。酢売りと薑売りの行商人が秀句(しゃれ)で張りあう物語。「紅葉狩」は戸隠の鬼女が上臈(じょうろう)になって紅葉狩の宴をしているところへ平維茂がさしかかり、宴に誘われてつい寝込むと鬼女が現われて襲われるのですが討取ってしまうというスペクタクルな能。能楽堂の庭に先月(11月29日の項参照)は見事な紅葉だったカエデが今は残り紅葉なので、能の方がちょっと時季遅れという選曲でしたが舞台は熱演。終曲はなかなかの見せ場がありました。


 

皆既月食の前日

ハナミズキの冬芽 2010.12.20 撮影:今駒清則

20日。ちょっと暖かい日、通りがかりにハナミズキの冬芽(とうが)が見えました。

十五夜の月 2010.12.20 撮影:今駒清則

 明日は月出から満月の皆既月食。予行演習で今夜の十五夜月を撮影。クレーターの起伏も見えました。十五夜は満月とは限らないので明日は十六夜の満月です。ですが天気予報は午後から雨降りの予報。そうなったら残念ですね。


 

冬至

母と子 2010.12.22 撮影:今駒清則

22日。今日は冬至。ですが暖かい日でした。太陽の高度が低く影が最も長くなる日です。寒さに弱いベランダのコリウスなどを室内に入れて越冬準備完了。後はしめ飾りなど正月迎えの準備です。
 21日の皆既月食は予報通り雨が降りだしてまったく見ることができませんでした。また次の機会を待ちましょう。


 

寒空

寝待月 2010.12.24 撮影:今駒清則

24日。本格的に寒くなりました。北陸から北は雪降りの様子。大阪は日中霞んでいましたが夜になってクリアとなり、月の出がきれいでした。国内線の旅客機は低い月を背景に大阪空港へ向かっています。


 

冬将軍

光芒 2010.12.25 撮影:今駒清則

25日。今日は大阪の気温も低く日中も4度前後で風が強く初雪がチラチラと舞う冷たい日でした。荒れたおかげで空は千変万化です。

雪降りの金剛山 2010.12.25 撮影:今駒清則

 雪雲は和泉葛城山から金剛山系にかけて小雪を降らし霞んでいます。

カモメ 2010.12.25 撮影:今駒清則

 夕方、カモメの群れが強い風で翻弄されたように翔びながら海へ帰って行きました。


 

冬の日のライブカメラ


富士山上の「つるし雲」 2010.12.26 07:50 山中湖村 LiveCamera から (右は中央部分の拡大)

 

26日、日曜日。昨日は荒れたお天気だったので朝からライブカメラで各地をチェック。北国はどこも雪景色。飛騨・高山の街も白くなっています。スキー場はこれで一安心で年末年始は賑わうことでしょう。
 山中湖にある山中湖村ライブカメラで富士山を見ていると山上にある雲が「つるし雲」になりました。10分ほどで形は崩れてしまったのですが、ライブカメラとはいえ「つるし雲」の発生を見たのは初めてです。気流が乱れていると現われやすいそうですが、大阪で見ることはまず無いでしょう。

 


金剛山の雪 2010.12.26  16:21 金剛山 LiveCamera から

 金剛山頂のライブカメラも雪景色で山肌は霧氷の様子。

白くなった金剛山 2010.12.26 撮影:今駒清則

 金剛山は大阪からは遠くて霞んでいるのですが望遠レンズで見るとやはり白くなっています。金剛山から大阪に向けたライブカメラのリアルタイム映像をパソコンで見ながら、その金剛山を大阪から同時に見るという楽しみもあります。

雪雲 2010.12.26 撮影:今駒清則

 昨日ほど冷たくはないのですがそれでも一日中雪雲があちこちで足をのばしていました。


大阪・茶屋町に大型書店

大阪・茶屋町 チャスカ茶屋町のMARUZEN&ジュンク堂書店梅田店 2010.12.27 撮影:今駒清則

28日。立寄りで書店巡り。大阪・茶屋町に大型書店が先日開店したAsahi.com「大阪・キタに日本一のメガ書店 ジュンク堂&丸善共同で」記事)ので早速行ってみました。以前はJR大阪駅前のジュンク堂書店旭屋書店の後、阪急梅田の紀伊国屋書店阪急古書のまちという順で、各書店にはPCで目的の本が検索できるようになっているので、検索して本があれば書棚に直行、在庫がなければ次へというのでしたが、最近はAmazon日本の古本屋での購入が多く、書店巡りは久しぶりです。
 紀伊国屋書店がリニューアルして分野別の書棚が移動し、いつもの所に無くて馴染まないので覗いてみただけで新書店へ、古書のまちも素通り、茶屋町へ出ると長屋や民家が並んでいた茶屋町の佇まいは一変しています。再開発でどんどんと建替えが進み、ロフトの南にあった石畳の露地も民家も無くなり高層マンションを建築中。今は綱敷天神社の北側付近だけにわずかばかり木造店舗住宅が残るばかりになっています。

大阪・茶屋町 丸善&ジュンク堂書店梅田店の店内 2010.12.27 撮影:今駒清則

 そのロフトの隣りに新書店が開店していました衛星写真地図。ビルはチャスカ茶屋町で、その地階から7階までがMARUZEN&ジュンク堂書店梅田店です。東京・渋谷・東急百貨店、広島・天満屋八丁堀店に続いての開店で延べ2千坪とか。入口からエスカレーター付近の上から下まで全国の出版社から寄せられたお祝いの花がいっぱい。表に出してあった花は持ち帰られたのかスタンドだけになっていました(祝い花の持ち帰りは地域によって違うようですが、どうも大阪でもされているようですね)。
 肝心の書棚の方は時間の関係で全体は見られないので、旅関係の地誌・地図だけを詳細に観察。東京偏重になっているのは仕方ないのかもしれませんが地方関係はまだまだこれから、という感じでした。なお飛騨高山が「東海」に無く「北陸」に分類されていて、?と戸惑ったこと、奈良が京都の1/6だったのはそうなのかな、と素朴な分量比べ。電子書籍の出現に大型書店で対抗したと言うところでしょうか。またゆっくり行ってみます。なお写真のようにベンチがあるのは大助かりで、ゆっくり本を見て比べるにはありがたいことです。


31日。今年もご愛読ありがとうございました。どうぞ良いお年をお迎え下さい。


11月 2010年12月 2011年1月