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近況 2016年2月


 

季節の変わり目


雲底 2016.2.3  撮影:今駒清則
Color of the bottom of the cloud. Photo : KOMMA Kiyonori

2016年2月3日
 時は流れて止まらないのですが、人はどこかで区切りをつけて新しくスタートをしようとします。新年、新学期、誕生日など。そして季節の始まりは明日の立春。次の立夏までが春となります。なので今日は節分、季節を分ける日、冬の終わりの日で春を迎えるために厄除けをします。季節の変わり目には邪鬼が生じるといわれて、邪鬼を払う豆撒き(追儺)や、柊の枝に鰯の頭を刺し戸口に掲げたり、最近では普段と違う服装で寺社にお参りをして厄払いする「お化け」などが花街から若者にも移ってファッション化しているようです。

 


 

豊臣大坂城の痕跡


大阪城天守閣 青屋門から 2016.2.6  撮影:今駒清則
View from Aoya Gate, Osaka Castle castle tower. Photo : KOMMA Kiyonori

2016年2月6日
 現在の大阪城は夏の陣後、徳川幕府が豊臣期の大坂城に土を盛って覆い、その上に大坂城を再構築したものです。従って豊臣期の大坂城を見るには発掘が必要です。大阪城では今までも何度も発掘をしていますが、中でも本丸の発掘はとても興味深いものです。
 今回はその豊臣期本丸である「詰ノ丸」の発掘調査の現地説明会です。

 


豊臣期大坂城 詰ノ丸発掘現場の説明会 大阪城本丸 2016.2.6  撮影:今駒清則
Osaka Castle Tsumenomaru of Toyotomi era, Briefing of the excavation site,
Osaka Castle Honmaru. Photo : KOMMA Kiyonori

 本丸にある金蔵のすぐ東で、今までも何度かこのあたりを発掘しています。(現地説明会の資料は「大阪文化財研究所・発掘調査の現地説明会資料」をご覧下さい。)

 今回はその詰ノ丸東南端の石垣上部の公開で、豊臣期大坂城の最上段になる詰ノ丸の北には奥御殿や天守がありました。
 写真で解説員が立っているテラスが豊臣期の地表。中央部は詰ノ丸南側の石垣とその裏込め石、左上が金蔵の屋根です。

 


豊臣期大坂城の地表面 詰ノ丸発掘現場 大阪城本丸 2016.2.6  撮影:今駒清則
The ground surface of Osaka Castle Toyotomi era, Excavation site of Tsumenomaru
Osaka Castle Honmaru. Photo : KOMMA Kiyonori

 豊臣期の地表面で、戦乱で焼けた瓦や炭などが散見されます。

 


焼瓦と焼土 豊臣期大坂城の地表面 詰ノ丸発掘現場 大阪城本丸 2016.2.6  撮影:今駒清則
Burnt roof tiles and soil, The ground surface of Osaka Castle Toyotomi era,
Excavation site of Tsumenomaru, Osaka Castle Honmaru. Photo : KOMMA Kiyonori

 その一部分で、建物が焼けて赤くなった瓦や木部の炭などが豊臣氏没落を実感させてくれます。

 


豊臣期大坂城の石垣東面上部と礎石 詰ノ丸発掘現場 大阪城本丸 2016.2.6  撮影:今駒清則
Osaka Castle stone wall of Toyotomi era, East upper portion and a cornerstone.
Excavation site of Tsumenomaru, Osaka Castle Honmaru. Photo : KOMMA Kiyonori

 詰ノ丸東南隅の石垣東面上部と礎石。このことからここに隅櫓があったと推定されています。

 


豊臣期大坂城の石垣の裏込め石 詰ノ丸発掘現場 大阪城本丸 2016.2.6  撮影:今駒清則
Stone crammed in Osaka Castle behind the stone wall of the Toyotomi era,
Excavation site of Tsumenomaru, Osaka Castle Honmaru. Photo : KOMMA Kiyonori

 この石垣の裏に詰められていた裏込め石は散乱していましたが、その中に一石五輪塔や石臼などが混じっています。

 


豊臣期大坂城の石垣南面上部 詰ノ丸発掘現場 大阪城本丸 2016.2.6  撮影:今駒清則
Osaka Castle stone wall of Toyotomi era, South upper portion and a cornerstone.
Excavation site of Tsumenomaru, Osaka Castle Honmaru. Photo : KOMMA Kiyonori

 詰ノ丸東南隅の石垣南面上部で、右側が詰ノ丸、左側は石垣が下へ続き、下は中ノ段の曲輪になります。

 


アーカイブ:1984年に発掘された豊臣期大坂城 詰ノ丸東南隅石垣 大阪城 1984年  撮影:今駒清則
Archive: Stone wall of Tsumenomaru southeast angle of the discovered Toyotomi era in 1984,
. Photo : KOMMA Kiyonori

 1984(昭和59)年に発掘した詰ノ丸東南隅の石垣を中ノ段曲輪から見上げたもの。いわば豊臣本丸の石垣です。写真は左側が石垣の南面、右側が東面になり、上に隅櫓があったと推定されています。この石垣はその後埋め戻されていますが、今回の発掘場所はこの石垣の上部で、これに続く北側にあたります。見るからに豊臣期の石垣の雄渾さが伝わってきます。

 この発掘は大阪市が計画している「豊臣石垣公開プロジェクト」の一部で、1984年に発掘したこの写真の豊臣期詰ノ丸石垣を地下で常設公開する計画で、現在「太閤なにわの夢募金」をしています。

 


 

大阪城梅林


ウメ咲き初める 大阪城梅林 2016.2.6  撮影:今駒清則
Plum began to bloom, Plum grove, Osaka Castle. Photo : KOMMA Kiyonori

2016年2月6日
 大阪城内の梅林を見てきました。苑内に入るとすぐに良い香りに包まれます。早咲きのウメは咲いていますが、まだまだ淋しい梅林です。


ロウバイ 大阪城梅林 2016.2.6  撮影:今駒清則
Chimonanthus praecox lower, Plum grove, Osaka Castle. Photo : KOMMA Kiyonori

 ロウバイも良い香りを漂わせていました。

 


大坂城天守閣 大阪城梅林 2016.2.6  撮影:今駒清則
Tower of Osaka Castle, Plum grove, Osaka Castle. Photo : KOMMA Kiyonori

 定番のショットです。まだ枝先は蕾です。

 


 

冷え込み


雨降らし 2016.2.7  撮影:今駒清則
Sent down rain. Photo : KOMMA Kiyonori

2016年2月7日
 昨夜は急に冷え込んで街でも零度近くなり、金剛山は冠雪。山沿いに雪雲が雪を降らせているようですが積もる程ではないようです。夕方、雲も無いのに雪か雨か分りませんが降っているのが見えました。

 


 

強い風


ひとり雲 2016.2.9  撮影:今駒清則
Alone cloud. Photo : KOMMA Kiyonori

2016年2月9日
 一時、強い風と雨が降ったので「春一番」到来かと思ったのですが、続かなかったのでそうではなかったようです。飛騨高山のライブカメラを見るとしっかりの雪降り。まだまだ寒いですね。

 


 

旧正月


月齢1.9の地球照 2016.2.10  撮影:今駒清則
Earthshine of moon age 1.9. Photo : KOMMA Kiyonori

2016年2月10日
 日没後細い月に地球照がくっきり見えました。新月は8日で旧正月、中国では春節。その旧正月の休日に日本を訪れる東アジアの観光客が激増。関西空港からの電車は巨大バッグで占領され、大阪城では8〜9割の人が外国人観光客。「ここは中国か?」と錯覚する程です。

 


 

好天


飛行機雲 2016.2.11  撮影:今駒清則
Contrail. Photo : KOMMA Kiyonori

2016年2月11日
 好天が続き気温も安定しています。やはり暖冬のようでなによりです。
 今日は建国記念日、祝日なのでお休みなのですが当方は忙しいのです。マンションの修繕工事でベランダが足場に囲まれつつあります。ベランダにあるすべてを撤去して工事に備えなければなりません。植物を整理して疎開したり、ガラクタを捨てたりと肉体労働です。それにおよそ二ヶ月間はメッシュシートで囲まれるので外が見えません。なにより辛いのは空の撮影ができなくなることです。

 


飛行機雲に飛ぶ 2016.2.11  撮影:今駒清則
Fly in the background the contrail. Photo : KOMMA Kiyonori

 近所に屋上駐車場があるビルが幾つかありますので、そこまで行かないと広い空は得られません。面倒なことです。ですから暫くは空の写真が減ることになるかと思います。

 


 

金剛能楽堂の庭 2月 庭の彩り


センダンの実にムクドリ 金剛能楽堂庭 2016.2.13  撮影:今駒清則
Nuts of Chinaberry to came Gray starling, Kongo Noh Theater garden. Photo : KOMMA Kiyonori

2016年2月13日
 京都・金剛能楽堂で「茂山狂言会 春」の公演。「鬼瓦」「御茶の水」「延命袋」「文荷」「貰聟」「釣針」を茂山家一門が熱演。

 金剛能楽堂の庭は冬らしくツバキが少し彩りを見せるのみで少々淋しい景色。

 


センダンの実とムクドリ 金剛能楽堂庭 2016.2.13  撮影:今駒清則
Nuts of Chinaberry and Gray starling, Kongo Noh Theater garden. Photo : KOMMA Kiyonori

 センダンの小高い枝先の実が食べごろになったのか、ムクドリがたくさん来て食べています。先月に比べると実が大分少なくなったようです。

 


 

シャコバサボテンの花


シャコバサボテンの花 2016.2.22  撮影:今駒清則
Christmas cactus flower. Photo : KOMMA Kiyonori

2016年2月22日
 シャコバサボテンの鉢を移動させる時に葉から折れてしまいました。この花はいつも下向きに咲いていて、あまり花をよく見ていなかったので、この機会に上向きにして観察してみました。

 


 

奈良の舞妓


奈良の舞妓 2016.2.27  撮影:今駒清則
"Maiko" Apprentice geisha in Nara. Photo:KOMMA Kiyonori

2016年2月27日
 京都の舞妓さんは有名ですが、奈良にもおられるのはあまり知られていません。ならまちの花街、元林院の芸妓はかって数百人を擁していましたが今は5人。写真は梅花咲く老舗の料亭「菊水楼」に呼ばれた舞妓さん。ちょっと大股なのは現代っ子なので。

 


 

京都御苑の梅林


京都御苑の梅林 2016.2.28  撮影:今駒清則
Ume (plum) grove in the Kyoto Imperial Gardens. Photo:KOMMA Kiyonori

2016年2月28日
 ちょっと暖かい日、京都御苑の梅林が満開です。

 


京都御苑の梅林 2016.2.28  撮影:今駒清則
Ume (plum) grove in the Kyoto Imperial Gardens. Photo:KOMMA Kiyonori

 梅林に近づくと良い香りが漂ってきます。

 


京都御苑の梅林 2016.2.28  撮影:今駒清則
Ume (plum) grove in the Kyoto Imperial Gardens. Photo:KOMMA Kiyonori

 隣接する桃林はまだ蕾固しですが、暖冬なので間もなく開花でしょう。

 


 

金剛能楽堂の庭 2月


十三重塔初層の合掌仏 金剛能楽堂庭 2016.2.28  撮影:今駒清則
Buddha statue of the Ten triple tower, Kongo Noh Theater garden. Photo:KOMMA Kiyonori

2016年2月28日
 金剛定期能の2月公演、春の曲「熊野」今井清隆師、狂言の代表的な曲「附子」茂山七五三師ほか、中国の物語「邯鄲」豊嶋幸洋師。
 「邯鄲」は唐の小説「枕中記」による紀元前の趙の時代の話、「一炊の夢」から人生哲学を考えさせる名作で、それだけに能面も専用の「邯鄲」を用います。
 そういえば中国取材の時に、邯鄲駅で列車が長時間停車だったので、ちょっと駅前まで出て見ましたが、当然のことながらごくごく普通の中国の町並みだったことを思い出しました。

 


ツバキ 金剛能楽堂庭 2016.2.28  撮影:今駒清則
Camellia flowers, Kongo Noh Theater garden. Photo:KOMMA Kiyonori

 能楽堂の庭にある十三重の石塔、初層の軸には合掌する佛像が刻まれています。その傍らにツバキがポツリ。

 


1月 2016年2月 3月