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近況 2009年11月


秋雨

雨の川 2009.11.1 撮影:今駒清則

11月1日、日曜日。朝は雲ひとつ無い青空、お昼から天気予報通り雨。この頃の天気予報は実に正確です。夕方には強い雨になりましたが、それでも夜にはあがり低い雲が街の明かりに照らされて真っ白に見えていました。雨とともに急に寒くなってくるようです。雨というのは雨降りに撮影しても写真にはなかなか写らないのです。小さな写真ではなおさらです。雨が見えるでしょうか。


寒冷前線

乱雲 2009.11.2 撮影:今駒清則

2日、来ました、冬のはしりです。北の方からは雪便り。立冬は7日ですが大阪でもかなり寒く感じます。まだ寒さに慣れていないからでしょう。でもこれから紅葉の見頃になるのですが。
 朝は快晴、少し冷えてきたので生駒山に霞がかかりました。もちろん撮影していますが、寒冷前線のせいで日中にさまざまに変化した雲のほうが面白くこちらを掲載しました。


満月

満月 2009.11.3 16:57 撮影:今駒清則

 日中は少し寒いものの快晴、見事にクリアな視界で遠方もクッキリ。夕方生駒山の南から黄金色の満月が昇りました。神々しいまでの月の出です、夜半、中天にかかるころは見続けるのも難しいほど眩しく輝き、街中とは思えない空でした。


初雪! ライブ映像から

3日、祝日。昨日の冷え込みで各地の初雪を予想。朝、ライブ映像を見るとやはりあちこちで初雪でした。以下はそのライブ映像をキャプチャした写真をお借りしました。写真はライブカメラにリンクしていますので現在の状況が見られます。

飛騨・白川郷の初雪

白川郷の初雪 2009.11.3 08:15 白川郷ライブカメラから

 今朝の白川郷萩町衛星写真地図、城跡からの俯瞰。かやぶきの屋根が白くなっています。白川村提供のライブカメラからです。

昨日の白川郷 2009.11.2 08:12 白川郷ライブカメラから

 こちらは昨日のライブ画像、もう晩秋の白川郷です。お昼頃になると道には観光客があちこちに写り、右端の駐車場もいっぱいになります。すばらしい風景ですね。


飛騨・高山の紅葉昨日11月2日)

 高山も今朝雪が少し舞ったようですが、これは昨日2日の飛騨・高山市内衛星写真地図のライブ映像からです。右端遠くは宮川に架かる赤い中橋、その手前の筏橋のたもとにある銀杏が見事です。左上の城山の中腹、高山城の二の丸あたりの雑木が紅葉してきれいですね。手前の橋は手長・足長像が中央に飾ってある鍛冶橋で、近くにある朝市へ向かう方たちが写っています。飛騨も秋たけなわのようです。
(追記:「高山市民時報」11月4日版によると「2日午後から高山の市街地でも雪が降った。岐阜地方気象台によると今季の初雪で、昨年より16日早いという。一方、4日朝の高山の最低気温は今季最低で、12月上旬並みの氷点下0.9度まで冷え込んだ。」と報じていました。)

飛騨・高山 宮川と城山 2009.11.2 高山印刷提供ライブ映像から(部分拡大・画像処理してます)



金剛山の初雪

 大阪と奈良の境にある金剛山衛星写真地図のライブカメラからです。金剛山葛木神社提供のホームページにある積雪情報では薄雪だったそうです。

金剛山 2009.11.3 08:20 金剛山葛木神社提供ライブ映像から



神戸で

神戸 兵庫大佛 2009.11.4 撮影:今駒清則

4日、来年15年となる阪神大震災関連行事の打合せに神戸へ出かけました。いつものように早めに出て付近をカメラ散歩。兵庫区にある兵庫大佛です。能福寺衛星写真地図にあり、奈良、鎌倉と並ぶ大佛さまと言われているそうです。明治に建立、戦中の金属回収で供出されお姿を消しましたが1991(平成3)年に再建、露座で自由に参観できます。この付近は平清盛が計画し遷都した福原の近くで、古来から大輪田泊で栄えたところです。史跡は多いのですが近代港と工場が多く、昔日の面影はまったく感じられないのが残念です。ただ寺社は多く近場ですのでちょっと歴史散策するのも良いところでしょう。

神戸湊の空 2009.11.4 撮影:今駒清則

その後震災の定点撮影をしながらハーバーランド衛星写真地図へ。あの時からすっかり復興し、新しいビルもかなり建ち港もきれいになって観光船の出入りも多くなりました。

神戸ビエンナーレ会場 2009.11.4 撮影:今駒清則

 メリケンパークの「神戸ビエンナーレ」会場、コンティナごとにさまざまな作品が展示されています。ビエンナーレの展示はここ以外にもあちこちで展覧会が開かれています。


散華

奈良・法隆寺法要で頂いた散華 吉岡堅二画 1985 撮影:今駒清則

6日、散華(さんげ)は法要の時の行道などで散らされ、僧の指先から放たれた散華がひらひらと参拝者のところまでも舞ってくることがあります。散華は蓮の花弁をかたどったもので、一般には蓮の条線(筋)だけが描かれたものが多いようですが、大和の寺では著名画家が描いた華やかな散華が法要で使われたり、記念に配られることがあり、それらが私の手元にも幾つかあるので小さな額に入れて飾っています。

美術散華のいろいろ (美術散華保存会) 2009.11.2 撮影:今駒清則

 先日岡村印刷の岡村元嗣社長と久しぶりにお会いした時、氏の趣味である散華蒐集が「美術散華保存会」として本格的に活動をされておられることを伺いました。散華の普及を目的にNPO法人を目指しておられるそうで、「散華美術館」ホームページも一新され楽しいサイトになっています。写真はその時頂戴した同社で企画作成された木版風高級印刷の美術散華セットです。持ち前の技術を生かしてお仕事へも展開されておられました。
 私の写真集「南無観 東大寺お水取りの光陰」の印刷はこの本の企画の段階から岡村印刷さんと決めていました。内容から大変難しい写真の調子なので、これを再現できるのはここしかないからです。もちろん結果は大成功でした。岡村社長を始め製版、印刷の技術の方も採算を度外視して私の希望通りに取り組んでいただいた結果です。見事な印刷で世界一ではないかと自負しています。感謝、感謝です。高精細印刷、ミストグラフなどの特長ある技術以外に、美術、文化活動への理解も深い企業です。


能と能面

「千寿」高林白牛口二 能面は後藤祐自作「舞姫」 2009.11.7 撮影:今駒清則

7日、今日は立冬ですが先の寒さからすれば暖かい日です。紅葉も少しずつ見頃になって来たのか、京都へは人出が多く阪急電車は座れなくて大阪から立ったままでした。大江能楽堂で喜多流「涌泉能」の撮影、「千寿」は高林白牛口二と友枝雄人、囚われの身の平重衡と千寿の出合いと別れを描いた曲です。他流では「千手」となっています。もう一曲は「是界」、高林呻二と息・昌司、三代の舞台でした。
 舞台が終わって声を掛けられたのは能面作家の後藤祐自氏、氏が能面に取り組みだした数十年前からの知人ですが、金沢を本拠に作家活動をされていることもあって実に久しぶりの出会いでした。今日の能面、「千寿」の「舞姫」、「是界」の「大べし見」は氏の作品とのこと。実演効果とは多少違って舞台写真では能面の善し悪しが表現に強く表れるので良い能面は歓迎です。


朝焼け

朝焼け雲 2009.11.8 6:21 撮影:今駒清則

8日、日曜日。昨夜は疲れていたのか早寝、おかげで日の出前に起床したので見事な朝焼けが撮影できました。
 先日注文していた最新のデジタル一眼レフカメラが到着していたのでテスト撮影。画素数とかAF速度、連写、高感度化などの機能の進歩でやはり使いやすいのですが、多機能になっているので面倒でもマニュアルを読まなければなりません。新型が来れば今までのカメラはまだまだ使えるのに使うことはなく、結局2年位でン十万円のカメラを買い替えていることになります。ヤレヤレです。


西国街道・髭の渡しとコスモス

9日、今年のコスモスを求めて出かけました。昨年は大阪・淀川河川敷の「十三摘み草苑」(昨年11月1日の「近況」に掲載)でしたが、今日は尼崎市の武庫川河川敷にある「髭の渡し」のコスモスです。

尼崎 武庫川河川敷 西国街道・髭の渡し この先が川になります 2009.11.9 撮影:今駒清則

 「髭の渡し」とは珍しい呼び名ですが、かって西国街道にあった渡し場のことです。京を発ち昆陽(こや)宿(伊丹市)を過ぎると武庫川を渡ります。ここには橋が無かったため徒行渡りか水量の多い時は渡し舟で渡りました。西国街道は昆陽付近では国道171号線にほぼ沿っています。ただ国道は武庫川付近に来ると髭の渡しの下流に架けられた甲武橋を渡るために西昆陽(尼崎市、衛星写真地図で南へ大きく曲りますが、西国街道は直進し武庫川へ出て髭の渡し場衛星写真地図に至ります。堤防を下りるとすぐにある大きな樹の下には常夜燈や行者堂、祠、五輪塔などがあり、とても雰囲気があります。川を渡る前、渡った後にお参りし一服、というところだったでしょうか。常夜燈には「奉 天下泰平 西昆陽村/大乗妙典六十六部日本廻国供養/納 日月清明 行者□□□/文政元年」と刻まれ、各国の霊場に法華経を納めて巡り成就した西昆陽村の六部が奉納したことが刻まれています。そしてコスモスはこの左右の河川敷に植えられています。(文政元年は1818年)

1885(明治18)年測量仮製地形図 西国街道・武庫川・髭の渡し付近 中央を流れる川は武庫川、横切る道は西国街道、 彩色加筆の青色は山陽新幹線、黄色は国道171号線、 赤色の1が武庫北小学校、2が報徳学園、3が段上小学校

 明治の地形図に現在の道路や学校の位置を正確に重ねてみました。西国街道の道筋は江戸時代とほぼ同じと思われます。衛星写真地図と比較してご覧下さい。


尼崎 西国街道・武庫川の髭の渡し  2009.11.9 撮影:今駒清則

 川辺に出るとここにも行者さまをお祀りしています。渡し場はこの付近らしく、川向かいは報徳学園。そこから西国街道は住宅街の道になって西宮宿へ続いています。この河原ではかって武士たちも裾をからげ、蓮台などに乗った西国大名がここを渡り、旅人も着物を干し髭の茶屋で一服したことであろうと大きく開いた空のもとでのんびりと空想。

尼崎 西国街道・髭の渡しのコスモス  2009.11.9 撮影:今駒清則

 さて、コスモスはこの渡し場の河川敷いっぱいに広がっていて、多分このあたりでは最大の規模でしょう。川向こうには六甲の山並みが霞んでいました。

尼崎 西国街道・髭の渡しのキバナコスモス  2009.11.9 撮影:今駒清則

 キバナコスモスはこれから、といったところですがこれはこれで美しく楽しめます。

尼崎 西国街道・髭の渡しのコスモス  2009.11.9 撮影:今駒清則

 いつもは部屋にいることが多いお年寄も介護を受けてお花見、明るい陽射しと青空のもとで気持ち良さそうです。

尼崎 西国街道・髭の渡しのコスモス  2009.11.9 撮影:今駒清則

  平日なのに多くの人たちが訪れています。ちょっと密生していてあのコスモスの葉のやさしい緑とのコントラストが楽しめないのと、可憐な花なのにこれだけ群になると圧倒されます。贅沢な思いでしょうか。


ロケハン

夕焼け 2009.11.11 撮影:今駒清則

11日、明け方、雷と強い雨でしたが普通の雨の日になりました。雨で予定していた撮影ができないので、以前から調べていた二ヶ所の集落をロケハンに行きました。撮影はしないで地図とメモをもとに歴史的な名残を求めて歩き観察です。両方とも映像化は難しいようですが歴史的には興味深いところが幾つかありました。現地で分からなかったことや疑問に思ったことをもう少し調べた上で再度出かけてみるつもりです。
 日没のころ、雲の切間から射した夕焼けがきれいでした。


あれこれ撮影

霧の名阪道路 (携帯電話カメラ) 2009.11.14 撮影:今駒清則

14日、舞台撮影で豊田市へ。いつものように早くに出かけます。名神高速道路は10Kmの事故渋滞なので名阪道路から伊勢湾岸自動車道に。名阪自動車道は天理からの大和高原が霧の中、亀山までゆっくり走ります。時間はたっぷりあります。

高圧線の点検作業 伊勢湾岸自動車道から 2009.11.14 撮影:今駒清則

 伊勢湾岸自動車道で飛島付近にさしかかるとバスケットに乗って高圧線の保守作業をしているのを発見。相当な高所作業です。一度あれに乗ってみたいものです。

墓地のお地蔵さま 豊田市 2009.11.14 撮影:今駒清則

 豊田市に予定通り早くに到着したので、休憩後に家の墓地へ墓参り、入口には六地藏と子どもを抱いたお地蔵さまがおられます。子どもは蓮の実?を持ちます。子安地蔵さまでしょうか。なかなかの秀作です。

  豊田市能楽堂の公演は金春流「道成寺」、シテ本田光洋。金春流の「道成寺」は他流と違って見せ場が多いもの。乱拍子のほか鐘入りでは落ちてくる釣鐘に外から飛び込む型があります。本日の鐘入りもそれで見事に決めました。他流では鐘の下に入っていて跳び上って鐘入りするというものです。100キロを超える釣鐘に入り損ねれば大変なことになるので鐘後見(鐘を落とす後見)も重要な役です。
 能に先だって羽田昶氏の解説、それに紀州道成寺の小野俊成副住職の「道成寺縁起」の絵解きがありました。中世の話芸を伝える絵解きは、寺の中だけでなく門前でも行われ、また各地での勧進などでも行われていました。

余談

 日帰りの帰途、休憩にパーキングエリアのコンビニで缶コーヒーを持ってレジへ並びました。そこでこんなことが。

前に並んでいる人、タバコのショーケースの方を指さす。

レジの女の子: お名前を・・・
前の人:    ・・・
レジの女の子: あのー・・・お名前を頂けます?
前の人:    ・・・・・

前の人、私を振り向いて見る、訳が分らない様子。そうでしょう。タバコを買うのに名前を名乗らなくてはならないなんて。
私、一瞬考えたあと

私:      あのー、銘柄のことでは・・・
前の人:    「ハイライト」
レジの女の子: ありがとうございます

で、私の支払いの時に

私:      「お」をつけて・・・、タバコに「お名前」って言わないのでは?
レジの女の子: 「おタバコ」って言う・・・・・・
私:      絶句

 それ以上はあきらめました。今日の実話です。


纏向遺跡 現地説明会

桜井市 纏向遺跡 第166次調査の大型建物の柱列 2009.11.15 撮影:今駒清則

15日、日曜日。奈良県桜井市の纏向(まきむく)遺跡衛星写真地図で3世紀前半の大型建物の跡が発掘され、卑弥呼の邪馬台国ではないか、と論議を起こしている遺跡の現地説明会に出かけました。纏向遺跡の詳細は桜井市ホームページの「文化財情報」や、いずれ掲載されるであろう「現説公開サイト」におまかせしますが、三輪山、巻向山を背景に、巻向山から西へ一直線に整然とプランされ、柵に囲まれた宮殿と考えられる大形建物と複数の建物跡です。近くには最古級の前方後円墳とされる纒向石塚古墳や、卑弥呼の墓との説がある箸墓古墳があり、以前から大規模集落遺跡として発掘調査されてきたところで今回は第166次になります。今回の発見で邪馬台国かどうかは別として、古代の文化が相当に遡れる可能性があり、歴史を大きく塗り替えることになる地域です。
 写真の黄色いパイプは模擬的に柱の位置を示したものですが、高床式と推定される建物の規模の大きさがわかります。白線で囲まれている部分が柱穴で手前が北東角の隅柱になります。なおこの説明会資料は桜井市ホームページからPDFファイルでダウンロードできます。

桜井市 纏向遺跡の遺物 2009.11.15 撮影:今駒清則

 遺構には土器類も散見できますがここについてはまだ未整理の状況とのことです。

桜井市 纏向遺跡の出土遺物 2009.11.15 撮影:今駒清則

 発掘現場近くに受付があり、今回と以前に発掘された遺物が展示されています。写真は第162次調査の時の遺物ですが、右端に五徳(ごとく)の脚の部分も補修されて展示されていました。

余談

桜井市 纏向遺跡 見学者の待ち列 2009.11.15 撮影:今駒清則

 この受付付近は以前に発掘した跡の空き地で、そこに多数の見学者の列ができています。昨日と今日で1万人もの見学者を予測しているとかで現地の関係者の対応は大変です。いつも発掘の見学会では年配者が圧倒的に多いのですが、今日は日曜日とあって家族づれや「歴女」と呼ばれるようになった女性の見学者も交じり、粛々と見学の時間待ちをしています。さすがにここまで来られる方々なのでマナーも良くじっと待っておられるのですが、寒風が吹く寒空の下で1時間半ほど並ばされているのはどうかと思います。整理券方式にすれば指定された見学時間まで数多くある近隣の古墳や遺跡などの探訪を自由にでき、また付近の商店(あまり無いのですが)や出店などで食事や休憩もできるので長時間の待ち時間を有意義の過せるのですが、並ばされていたのでは何もできません。またこの寒さでは体調へも良くないことでしょう。この歴史的大発見の現地には、まだこういった説明会などがあると思われますので今後の改善をお願いしたいと思いました。

桜井市 纏向遺跡 JR巻向駅の混雑 2009.11.15 撮影:今駒清則

 この発掘現場はJR桜井線の「巻向」駅に隣接しています。普段は無人駅で乗降も少ないのですが、今日はプラットホームに入りきれないほどの見学者で溢れ、数人の駅員が整理や切符の販売をしています。多分駅始まって以来の人出ではないでしょうか。JRは臨時列車を数本増発したそうです。(桜井線はローカル線なので電車は古く最近では珍しいトイレのある車両です。主要駅以外は無人駅で、ワンマンカーのため最前列車両しか乗降できません。)

桜井市 纏向遺跡 低空飛行の報道ヘリ 2009.11.15 撮影:今駒清則

 ここに報道ヘリが数機飛んできて撮影を始めました。発掘現場の写真はすでに既報ですから、ここでは未曾有とでもいう見学者の人出の列と発掘現場を同画面に入れて撮影したいからでしょう。そのうちの一機が低空飛行で10数回も見学者の列の上を旋回して撮影をしていました。同業ですからどうしても取材したい気持ちは分かりますが、農地が広がっているとはいえ人家も多い衛星写真地図ことであり、他社機は高度を保っているのですから、近隣への安全や騒音などに配慮してここは我慢すべきではなかったでしょうか。


東大寺の秋

奈良 東大寺 大佛池と大佛殿 2009.11.15 撮影:今駒清則

16日、昨日の纏向遺跡見学の後に奈良へ。興福寺境内は阿修羅像の堂内公開で長蛇の列。紅葉狩の人たちであふれています。まずは入江先生のお墓へお参り。風が冷たくもう日も傾いてきましたがその足で私の好きな大佛殿裏衛星写真地図へ向かいます。銀杏の大木がちょうど見頃です。正倉院から大佛池にまわればだれでもきれいに撮れる撮影スポットがあります。そこでまず一枚。

奈良 東大寺の銀杏 2009.11.15 撮影:今駒清則

 この銀杏のまわりをいつもカメラマンが取巻いています。銀杏の絨毯の上に鹿を呼んで撮影するのが定番です。ここには人を惹きつける何かがあるようです。

奈良 大佛殿裏 2009.11.15 撮影:今駒清則

 春日山から幾筋にもなって流れてくる小川が大佛池へも注いでいました。静かな時間が流れている大佛殿裏です。


PHASE ONE

PHASE ONE & DIGITAL BACK 2009.11.18 撮影:今駒清則
PHASE ONE DF で撮影、センサーが大きいためレンズの
焦点距離が長くなり、ボケが生かせるようになります。

18日、15日の撮影に軽装で出かけたためちょっと風邪気味。本格的に風邪をひくと一月ぐらいグズグズする体質なので早いめに休息して慎重にしていましたが、少しましになってきたようなのでちょっとJPS技術研究会に出かけました。テーマは中型デジタル一眼レフカメラの PHASE ONE と、デジタル現像ソフトの Capture One 5 のデモで、同時に関連業務用デジタル機器の情報蒐集です。
 PHASE ONE デジタルバック の高性能品は P65+ で、センサーサイズが40.4×53.9mm、画素数は6,050万画素で価格は約600万円、カメラは PHASE ONE645(Mamiya 645と同等品)ほかハッセルブラド、Mamiya RZ Pro、ビューカメラなどカメラバックが交換できるカメラに取り付けられます。それにカメラは PHASE ONE645 AF から PHASE ONE645 DF に少し進化しました(Mamiya も同じ)。Capture One も4.1からCapture One 5 に近日バージョンアップの予定で新機能のデモを見学、なかなか良いソフトです。なお Leaf のデジタルバックも扱うようになったそうです。
 また EIZO が AdobeRGB を表示できる Color Edge CG243W を新発売。共同写真要品はシュナイダーの APO DIGITAR 24mm が装着できる精密ビューカメラの COLAVOLEX DB21 をデモ、などでした。詳しくは各社のホームページへどうぞ。


雲が流れる日

金剛山の朝焼け 2009.11.19 撮影:今駒清則

19日、今日も慎重を期して休み。寒気団の為か雲がいろいろ変化し、早朝の朝焼けをはじめ雲が終日きれいでした。
 17日夜から18日早暁の獅子座流星群は時々気にして夜空を見たのですが雲が多く見られませんでした。


落葉

落羽松の落葉 2009.11.20 撮影:今駒清則

20日、もう20日になってしまった、と言うほど月日が速く過ぎます。幾つかの仕事の締切が近づくとこれが一層切実な思いになります。
 落羽松
(メタセコイアに似ていますが別種です)の葉が名前の通りひらっと舞い落ちて秋も深まってきました。


新しいカメラ

発電所の夜 2009.11.21 撮影:今駒清則

21日、新しくきたカメラが超高感度で撮影できるので時々テストしています。大口径のレンズを使えば街路灯のある夜の歩道でも1/250秒のシャッターが悠々と切れます。まだ掲載できる写真は無いのでいずれです。上の写真はISO800でF2.8、1/30秒なので沈む月や排煙がブレていません。ISO800ですが画質は以前より良く、この感光度でも常用できそうです。


京都へ

朝の光芒 2009.11.22 撮影:今駒清則

22日、日曜日。天気予報では午後から雨、ということですが朝はところどころに青空が見えます。しかし雲には光芒が、雨雲のようです。それで折畳傘を持って外出です。

御所の銀杏 2009.11.22 撮影:今駒清則

 毎月開催される京都の金剛定期能の日です。阪急の特急は混雑していて座れなかったのですが桂駅で半分ほどの方が下車し少しですが座れました。紅葉の名所・嵐山への行楽なのでしょう。京都には早くに着いたので京都御苑(御所)を散歩、ところどころに紅葉がありますが銀杏は青い葉から落葉しているものまでさまざまです。隣同士でも違うのですから種類が違うのか個体差なのか、どうなのでしょう。
 能は「通盛」今井通成、竜成、源平の戦に翻弄された夫婦の情愛と悲劇を描きます。狂言「鳴子遣子」、鳴子と言うか遣子と言うかで争うもの、茂山忠三郎が病気から復帰し元気に勤めました。キリの能「三輪」、神であっても悩む三輪の神、金剛龍謹がしっかり舞いました。
 天気予報通り午後から雨。金剛能楽堂の庭の紅葉も雨に濡れていっそう色鮮やかになっていました。


濃霧

濃霧の朝 2009.11.23 撮影:今駒清則

23日、休日。朝は濃霧、大阪の市街地では珍しい現象です。しかしこれだけの霧になると写したいものまで見えません。それに街中ではあまり情緒のあるものは無いし。少し晴れて銀色の太陽が見えるようになったので輝く霧でも写してみました。それでも9時過ぎに霧はすっかり晴れて青空が広がりました。紅葉狩には絶好ですが締切近しのデスクワークの一日です。
 今夜は晴れ渡った夜空に木星と月が接近しています。が22時頃に月の入りですからそれまでが見頃です。次に接近するのは12月21日です。


高所作業

ビルの清掃 2009.11.24 撮影:今駒清則

24日、高いビルからゴンドラを降ろし外壁を清掃していました。ウエスで手拭きです。これで外壁全面が清掃できるのかちょっと心配な気もしますが「餅は餅屋」ですから余計な心配をすることはないでしょう。


近くの紅葉

川縁の紅葉 2009.11.25 撮影:今駒清則

25日、デジタル写真を処理しながらプロジェクトの構成を考え、まとめるのに試行錯誤している毎日です。本当は紅葉の撮影に出たいのですが「締切日!」というものがあります。なんとしてでも間に合わせなければなりません。
 それでもカメラを持って近所を散歩、桜の木が紅葉してきれいです。ある人から「吉野山は春だけではなくて秋も良いですよ」と教えていただきました。そうでしょうね。行ってみたいのですが今は身動きできません。

落葉 2009.11.25 撮影:今駒清則

 落葉が今日の暖かい陽射しの中で輝いていました。昨年の今頃、鮮やかな色をした桜の落葉を撮影するつもりで集めておきながらそのままになってしまい、今は褐色の枯れ葉になっています。今年も集めて必ず撮影しなければ。


見慣れぬ風景

阪神高速道路 肥後橋付近 (車載カメラで撮影) 2009.11.26 撮影:今駒清則

26日、阪神高速道路で中之島付近のカーブにさしかかるとビル群にポッカリと空いたところがあり、西梅田付近のビルが通して見えます。肥後橋北詰衛星写真地図の朝日新聞大阪本社(写真左)の東向にあった新朝日ビルとフェスティバルホールが解体されて姿を消したからです。それで時々通る時に不思議な感覚になることがあります。

ボラの子たち 2009.11.26 撮影:今駒清則

 散歩に海近くに行ってみました。汽水域の川を小さなボラの子が無数に走り回っていました。何千万か億という数ではないでしょうか。いつまでもいつまでも列が途切れることなく続いています。水面でなく水面下1mほどを泳いでいてわかりにくいのでフラッシュを入れて魚体を光らせてみました。
 29日の日曜日、NHK「日曜美術館」のテーマはセバスチャン・サルガド。必見です。


狭山池博物館

大阪狭山市 狭山池博物館 内庭 2009.11.27 撮影:今駒清則

27日、大阪狭山市衛星写真地図狭山池博物館で開催している「狭山池復活」展が終わりに近くなったので久しぶりに出かけました。狭山池の傍にあるこの博物館の設計は安藤忠夫氏、施設全体は優れたもので好感が持てますが、博物館の内容とはミスマッチ。それと黒川紀章氏設計の入江泰吉記念奈良市写真美術館と同様に、美術館・博物館の建物の上に池や水槽を設けるのはいかがなものかと思います。

大阪狭山市 狭山池博物館 石棺を転用した石樋 2009.11.27 撮影:今駒清則

 博物館入口には古墳の石棺を転用した狭山池の石樋が展示してあります。またこの地で生まれ育った偉大な考古学者の末永雅雄氏を顕彰した胸像が出迎えてくれます。

大阪狭山市 狭山池博物館 堤の断面 2009.11.27 撮影:今駒清則

 この狭山池は飛鳥時代に築造され1,400年もの歴史を持つ灌漑池で、南河内の水甕として大阪の歴史に重要な位置を持つものです。狭山池博物館はこの狭山池に特化した博物館で全国的にも貴重な存在です。ここの重要な展示品の一つに北堤をスライスして堤の断面がわかるようにした巨大な実物展示があります。
 写真右下の層が最初に作られた飛鳥時代の堤、時代とともに順次改修・補強されて積み重なっているのがよくわかります。下端は江戸時代の木樋。その他この館の展示内容は博物館ホームページでご覧下さい。また詳細な学術資料は南河内考古学研究所の「狭山池 埋蔵文化財編」をご覧下さい。

大阪狭山市 狭山池 2009.11.27 撮影:今駒清則

 展示は狭山池関連に限定されていましたが、もっと地域を拡大して河内の農業関連をも網羅した博物館になればとても素晴らしい博物館になるのではないかと思います。文化・芸能に理解が薄い橋下大阪府知事の「平成の文化大革命」でこの博物館も「風前の灯火」だったのですが、地元とボランティアの力でなんとか存続しています。実に困った知事です。
 閉館時間になったので外に出ると狭山池が赤く染まっていました。


ボラの子たち

ボラの子とセイゴ 2009.11.27 撮影:今駒清則

 昨日のボラの子が面白かったので夜に撮影に出かけました。日中は鳥の攻撃を避けるために深いところにいるのですが、夜間は水面に浮くことは分かっています。真暗な水面を適当にカメラを向けストロボを焚いて撮影。案の定きれいに写りました。凄い数です。カメラをどこに向けてもこの状況です。カメラのモニターを見るとボラの下にはセイゴ(関西ではスズキの若い時をセイゴ、ハネと呼びます)が沢山寄ってきています。ボラの子たちを狙っているのでしょうか、ボラの子が逃げています。夜遅くまでこれに熱中。ほかにもいろいろ面白い写真が撮れました。我ながらいろいろなものを写すものです。


忙しい日

雲かかる 2009.11.28 撮影:今駒清則

28日、昨日出かけてしまったので締切近しの仕事に専念。間に合うかな。


夕陽

夕陽 2009.11.30 撮影:今駒清則

30日、相変わらずのデスクワーク、集中してます。この数日は沈む太陽がとてもきれいです。
 明日からもう師走ですね。


10月 09年11月 12月