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近況 2009年12月


阪神高速湾岸線

矢倉緑地と弁天町の高層ビル 2009.12.1 撮影:今駒清則

12月1日、阪神大震災の定点観測撮影で神戸・芦屋へ。日が短くなって午後3時ごろには陰影が多くなり撮影ができなくなってきました。
 帰り道の阪神高速5号湾岸線の中島からは神崎川、新淀川の河口にある矢倉緑地の向こうに弁天町付近
衛星写真地図の高層ビルが良く見えます。2棟だったのがいつのまにか3棟に増えていました。左からORC200 1番街でホテルとオフイスビル、中央はORC200プリオタワーでオフイスとマンション、右はクロスタワー大阪ベイで日本一という高層マンションです。いずれも50階超です。

天保山大橋 (車載カメラから) 2009.12.1 撮影:今駒清則

 近年の名橋、天保山大橋(衛星写真地図)です。安治川の河口に架かり、下を見ると北側にはユニバーサルスタジオジャパン(USJ)、南側には天保山が見えます。

アーカイブ 天保山付近

アーカイブ 天保山付近 (ヘリから2001年に撮影) 撮影:今駒清則

 ついでに天保山付近の航空写真を掲載します。写真右上が5号湾岸線・天保山大橋です。湾岸線から中央の天保山ジャンクション衛星写真地図を経て右下の16号大阪港線で都心に行けます。中央を通る広い道路は地下鉄も走るみなと通り、上方には日本一低い山・天保山と海遊館などがあります。


東海道新幹線 車窓

京都の虹 (新幹線車窓) 2009.12.4 撮影:今駒清則

4日、東京行きで例によって車窓風景です。よく晴れたので今日は沢山掲載します。
 京都付近まで雨模様で、市内に入ると朝の光で虹が立ちました。虹が薄いので分かりにくいかもしれません。

京都 比叡山 (新幹線車窓) 2009.12.4 撮影:今駒清則

 京都駅を出て東山のトンネルに入るまでのわずかな間、左手(北)に東山と比叡山が見えます。先ほどまでの雨で霧が昇っていました。

近江路 水滴の着いた窓 (新幹線車窓) 2009.12.4 撮影:今駒清則

 近江路は快晴、だんだんと雲もきれてきました。米原付近で突然に窓ガラスが濡れました。にわか雨かなと思いましたが、線路際から融雪のために吹き出しているシャワーです。

大垣市赤坂町 金生山石灰岩採石場 (新幹線車窓) 2009.12.4 撮影:今駒清則

 伊吹山、関ヶ原を抜けると濃尾平野に入ります。その辺りの左手(北)遠くに山が真ん中から削られているのが見えます。大垣市赤坂町の赤坂石灰岩の採石場衛星写真地図です。周囲には石灰工場が沢山あり日本の石灰の1/4を生産しているそうです。右側の山には明星輪寺があり、ここはカルスト地形なので貝類の化石が採取でき、化石マニアのメッカと言われ金生山化石館という施設もあるようです。麓の赤坂町を通る街道は中山道の赤坂宿、能楽「熊坂」はここを舞台地としています。牛若丸一行を襲った盗賊の熊坂長範はかえって討たれ、亡霊となって旅の僧に弔いを願う、というものですが史実には無いものです。

安城付近から猿投山 (新幹線車窓) 2009.12.4 撮影:今駒清則

 名古屋を過ぎて三河安城辺りから左手(北)の遠くに豊田市と瀬戸市の境になる猿投山衛星写真地図が見えます。私の故郷のこころの山、子どもの頃から馴染んでいる山です。遠くて見えない時もありますが通過する時には必ず探します。

掛川付近の茶畑 (新幹線車窓) 2009.12.4 撮影:今駒清則

 浜名湖から富士山の白い頂きが少し見えました。多分新幹線車窓で初めて富士山の見えるところでしょう。掛川辺りでは茶畑が広がります。この付近にあった母の実家で子どもの頃に茶摘みの手伝いをしたことがあります。

富士川と富士山 (新幹線車窓) 2009.12.4 撮影:今駒清則

 いつものように楽しみにしている富士川からの富士山。富士山だけに雲がかかっていて残念です。

雲上の山頂 (新幹線車窓) 2009.12.4 撮影:今駒清則

それでも愛鷹山近くになると山頂だけが見えました。白く輝いています。

鳥が飛ぶ (新幹線車窓) 2009.12.4 撮影:今駒清則

 三島駅を過ぎたところでシラサギでしょうか、一瞬の出あいでした。あわてて写したので窓の端になってしまい大幅トリミングです。


東京で

東京都写真美術館付近 (携帯電話で撮影) 2009.12.4 撮影:今駒清則

 東京都写真美術館で終了間近の写真展「セバスチャン・サルガド アフリカ(12月13日まで)と「木村伊兵衛とアンリ・カルティエ・ブレッソン 東洋と西洋のまなざし」(2月7日まで)へ。
 セバスチャン・サルガド氏の作品は日本では情報の少ないアフリカのドキュメンタリー、戦乱による飢餓と貧困などのアフリカの現状で、対極にある過剰にも飽食する私たちの世界を切実に考えなければいけないと思う重い作品群でした。
 木村伊兵衛氏とブレッソン氏の並列展、国籍や個性を超えて視点は驚くほど共通しています。そこには人間を見つめるというベースがあるからでしょう。ブレッソン氏には何回かお目にかかったのですが、自身は写真を撮られるのが嫌いとかで写真はありません。あればここに掲載したいところですが。

東京 上野公園の紅葉  2009.12.4 撮影:今駒清則

 上野公園へ、銀杏が青空に燃えています。楓も色鮮やかで紅葉狩で賑わっています。

東京 上野東照宮 2009.12.4 撮影:今駒清則

 上野東照宮へ立寄り、立ち並ぶ灯籠の向こうに見える本殿が霞んで見えました。眼が疲れたのかな、と近づくと修理中の覆屋の壁に原寸近くの写真がつけてありました。本物の唐門の屋根の上に写真の唐門が乗って二重に見えます。色が少し退色してしまったのでしょうか、それで霞んで見えたのです。修理はあと4年ほどかかるそうです。

東京・上野 旧寛永寺の五重塔 2009.12.4 撮影:今駒清則

 桜の葉が落ちて旧寛永寺の五重塔が東照宮から良く見えます。東照宮と共に江戸初期の建立ですから、江戸の大火、上野戦争、関東大震災、東京大空襲の難をくぐってきた東京では希少な文化財です。

東京 国立西洋美術館の庭 2009.12.4 撮影:今駒清則

 国立西洋美術館の「古代ローマ帝国の遺産 栄光の都ローマと悲劇の街ポンペイ」展(12月13日まで)へ。主にナポリ国立考古学博物館とポンペイ考古収蔵庫の発掘品でローマ帝国とポンペイの文化を紹介しています。中でもポンペイの「黄金の腕輪の家」の壁画「庭園の風景」は描かれた三面の壁画を実物で立体的に再現展示し、さらにCGで映像的に細部まで再現体験をさせるもので、ローマ時代に触れたくてポンペイをちょっとだけ歩いてきた私により深い理解を与えました。この後1月から愛知県美術館へ巡回します。
 常設展の松方コレクションなどと「ローマ 未来の原風景 BY HASHI」展も巡り閉館時間となって外に出るとロダンの彫刻がある前庭が最近はやりのイルミネーション、一見きれいですがさほど意味があるとは思えません。それよりも例えばロダン彫刻の群像一人ひとりをそれぞれピンスポットライトで効果的に照明するなどの工夫していただいた方がありがたいのですが。


名古屋で

愛知芸術文化センターに映るテレビ塔 2009.12.5 撮影:今駒清則

5日、名古屋の愛知県美術館へ。名古屋の中心地の栄にある愛知芸術文化センターの上層にあります。生憎の雨降りですが地下鉄からは濡れずに地下道で行けます。日本で最も立地条件の良い公立美術館でしょう。まともな府立・市立の美術館を未だに持たない大阪は文化・芸術面でも情けない状況にあります。

 展覧会は「日本の自画像 写真が描く戦後 1945-1964」(12月13日まで)。フランスの写真研究者マーク・フューステル氏が選定し構成した写真展で、石元泰博、川田喜久治、木村伊兵衛、田沼武能、東松照明、土門拳、長野重一、奈良原一高、濱谷浩、林忠彦、細江英公による戦後の日本を写真で切り取ったとても優れた写真展です。構えなくても身近を撮った写真が時が経つと大切な記録になります。写真は今しか撮れないのですから撮り続けないと。
 図録の写真集も素晴らしいものです。ご覧にならなかった方はぜひ入手されると良いと思います(同館ミュージアムショップにお問合せ下さい)。なお展示作品は東松照明作品が豊橋市美術館所蔵のもの、他は作家からの出品です。

名古屋 白川公園の雑木林 2009.12.5 撮影:今駒清則

 続いて白川公園にある名古屋市美術館へ。白川公園は戦災で町が焦土となった後、アメリカ村とよばれた在日米軍の住宅になった所ですが返還後に公園となり、89年にデザイン博が開かれ(私も出かけましたが)、名古屋市科学館と名古屋市美術館が開館されています。

 展覧会は「絵画と写真の交差 印象派誕生の軌跡」(12月20日まで)で、以前にも図録を頂いたことでここに書きましたが、これもなかなか良い展覧会でした。展示のほとんどは東京富士美術館の所蔵ですが、写真の誕生によって生じた絵画への影響を具体的に見せるもので、私にとっては写真史と各種の写真技術の変遷の実際を一気に見ることができて幸せな思いをしました。先に図録を入手して精読していたせいもあり、展示作品に集中できたこともあるようです。

 展覧会の図録はほとんどが会場だけで販売していてその場ではよく読めないのが常ですが、開催前に販売していただけると今回のように前もって勉強できるのでぜひミュージアムショップで先行販売をお願いしたいものです。といっても実際は開催直前に刷り上がりというケースが多いようなので難しいかもしれません。それと展覧会巡りの帰りは数冊の図録が重いことこの上もありません。近ごろは豪華になりすぎている図録はもっと紙を薄くするなどして軽量に、薄くして頂くとか、CD-ROMに収録すれば蔵書の場所もとらず便利になります。著作権の関係もあるでしょうが関係者にぜひお願いしたいことです。

 愛知県美術館では画家・杉本健吉氏の作品を「杉本健吉受贈作品目録」として作品1,129点を一枚のCD-ROMに収録して発行しています。かって奈良の入江泰吉先生のお宅でたびたびお目にかかった画伯のいつもにこやかで豪快なお姿を偲びながら次々とパソコンで作品を鑑賞でき、必要あらばプリントも可能です。何事にもおおらかだった画伯の残された偉業の一つでもあります。


カンヅメ

天使の梯子 2009.12.6 撮影:今駒清則

6日、日曜日。まだ締切近しの原稿を制作中、外出もままなりません。


男鹿和雄展

兵庫県立美術館 開会式の男鹿和雄氏 2009.12.7 撮影:今駒清則

7日、朝から強い風で寒いのですが神戸中心部の震災定点観測写真を撮影。震災時とその後、そして現在の状況を同一場所から撮影するためにプリントを見ながら同一構図に決めます。撮影地点は地図にマークしてあるのですが商業地区は店舗が入れ替わっていてなかなか構図が決められなくて苦労する時があります。

 午後から兵庫県立美術館へ、「男鹿和雄展」のプレビューです。「となりのトトロ」「おもひでぽろぽろ」「平成狸合戦ぽんぽこ」「もののけ姫」「崖の上のポニョ」などのアニメ背景画や美術監督をされている、あのすばらしい画家の展覧会です。600点を超える原作で氏の挿絵、絵本も出品されています。背景画の風景は斜光や逆光を生かした何とも言えない雰囲気を醸し出していて、写真であれが撮れたら良いのにと思うのですがよく見るとやはり絵画の世界です。しかし学ぶべきところは沢山あります。ぜひお出かけ下さい。2月7日まで開催しています。

神戸のスカイライン 2009.12.7 撮影:今駒清則

 美術館を出ると神戸都心のスカイラインがおぼろな夕陽でシルエットになっていました。


一段落

飛行機雲 2009.12.8 撮影:今駒清則

8日、とりあえず原稿はできました。明日に発送で一段落です。が、次のプロジェクトが控えています。またしばらく忙しさが続きます。
 太陽が沈んだ時に見える上空の飛行機雲はとてもきれいです。


落羽松

落羽松 2009.12.10 撮影:今駒清則

10日、落羽松もいよいよ枯れ枝になりつつありますが、樹によってかなり差があります。多くは落葉して丸い実もはじけかけているのに、珍しくこの樹は一部に緑が残っていました。葉が羽根のようになっているので落ちるときは本当の羽根のようにふわ〜っと舞います。それで落羽松という名前がついたのでしょう。


遠い山

葛城山系 神福山付近 2009.12.11 撮影:今駒清則

11日、低気圧が来て午後から雨、見くびっていたら一陣の強風でベランダの花鉢が倒されていました。がそれは少しの間だけで次第に回復。遠くに見える金剛山頂は雨雲に隠れていましたが、その南の神福山(じんぷくさん)付近衛星写真地図はなぜか年に何度しか見えないような良い視界で、大阪から25Kmも離れているとは思えないような見通しです。手前の嶽山(富田林市)も燃えるような紅葉で、超望遠レンズで撮影した写真としてはかなりクリアな写真になりました。
 この稜線はダイアモンドトレイルと呼ぶ登山道で人気です。北は香芝市の屯鶴峰から二上山、葛城山、金剛山を経て神福山、紀見峠、そして槙尾山の施福寺までの約45Kmのコースです。それに法華経二十八品が奉納された行場や靡
(なびき)を巡る葛城二十八宿経塚巡拝道の修験の道が重なっている山道です。


ちょっとだけ余裕で

交差する航空機 2009.12.12 撮影:今駒清則

12日、プロジェクトの目処がつきかけたのでちょっと余裕が出て古本屋まで散歩。見るだけ、のつもりがやっぱり5冊も買い込んで重い荷物の帰り道になりました。
 空は晴れてきましたが雲が多く、飛行機雲も出ているのですっきりとはしない空模様です。明日辺りからふたご座流星群の極大、流星が見えるように晴れてほしいものです。
 写真の飛行機雲が上は赤味、下は青味に写っています。真上に太陽が輝いている逆光の雲ですから虹のように発色したものでしょう。


すごい天体ショー

ふたご座の流星 2009.12.14 01:34 撮影:今駒清則

13日、日曜日。今夜から明朝にかけてふたご座流星群が極大になります。雲が多く空模様が気になって日没で暗くなった17時30分頃に南の空を見上げていると、突然に眼前を赤黄色の光が西から東へ横切りました。流星のシュッとした流れでなく、ジェット機が目の前を通りすぎるような速さです。およそ3秒から4秒ほどの間見えていましたので火球です。思いがけないことでしばらく消えていった東の空を見つめていて眼を元に戻すと再び火球が走りました。今度は前よりも大きく、遠くで4つ5つの塊になっていたのがはっきり見えました。すばらしい天体ショーでしたがカメラを用意していなかったのが悔やまれます。しかしいつ、どこで起きるのかは分かりませんからカメラがあっても撮れなかったかもしれません。
 ふたご座流星群とこの火球は方向がまったく違いますから関係があるのかどうかわかりませんが、とりあえずカメラを南の空に向けてセット。さらに東の空のふたご座方向に向けてもう一台をセット、しかし雲が多く星は見えません。仕事の合間に雲がきれるのを見計らって時々撮影、火球は現われませんでしたが少しの流星は深夜になって撮影できました。街は空が明るいので大きな流星しか見えないようで、さほどの数ではありません。苦労多くして収穫は少ないので、やはり山野に出かけて撮影すべきなのでしょうね。


落葉

桜の落葉 2009.12.14 撮影:今駒清則

14日。先日集めてきた落葉をスキャナでスキャンしてちょっと二枚合成してみました。このあたりの素材はスキャンする方がカメラで撮影するよりはるかにシャープに、そして手軽に写真にできます。

落葉 1cmの世界 2009.12.14 撮影:今駒清則

 上の写真は落葉の約1cmの部分をスキャンし、写真データの等倍で見ていただくものです。レンズではここまでの解像度を出すのは至難の業ですがスキャナならだれでも簡単にできます。いろいろな落葉を組みあわせて楽しめることでしょう。
 私は1982年からデジタル写真の研究と制作に取り組んできましたが、その80年代はデジタル写真そのものの概念が世の中になく、2000年代になっても作家と呼ばれる写真家から、デジタル写真は写真ではない、とずいぶん陰口を言われてきました。しかしいまはその作家たちがデジタルカメラを使い、インクジェットプリンタを使って展覧会をしています。
 写真は歴史的にもいろいろな技法で写真を作ってきました。デジタル写真もその技法の一つです。フィルムとカメラで撮った写真だけが写真ではない、と早くから言っていてもなかなか分かってくれる人は少なかったのは残念なことでした。


ふたご座流星群

生駒山に降る流星 2009.12.15 01:02 撮影:今駒清則

15日。13日夜のふたご座流星群の撮影では雲が多かったのと、少し狭い範囲を撮影していてあまり良い写真が無かったので、昨夜もカメラを2台セットして撮影しました。まだ流星は多いはずです。一台はふたご座付近、もう一台は生駒山の上空に向けました。夜中に雲が切れて街の空にしては珍しく漆黒の空になり星が良く見えます。後は流星を待つだけです。1時2分、やっと生駒山の上に流星が現われました。写真で見ると3回強く輝いています。オリオン座、ふたご座付近も流星がありましたが今度はレンズが広角すぎて小さく写ってしまいました。なかなか都合良くはいかないものです。


雪のたより

金剛山ライブカメラから 2009.12.16 08:56

飛騨・白川郷ライブカメラから 2009.12.16 09:00

16日。寒気団の南下で北日本から雪のたより、朝にライブカメラで各地を見るとやはり雪景色です。飛騨・白川郷も程良い雪景色、飛騨・高山も城山の上がうっすらと白くなっていました。近くでは金剛山のライブカメラもちはや園地衛星写真地図が雪景色、金剛山山頂の葛木神社からの積雪情報は3cm、気温-3度でした。

神福山付近の初冠雪 2009.12.16 撮影:今駒清則

 今年の金剛山初冠雪は11月3日でしたが、その南にある神福山(じんぷくさん)付近衛星写真地図は今朝が初冠雪。11日に掲載した写真と同じ範囲にしてうっすらと雪化粧した姿を掲載します。

和泉葛城山の初冠雪 2009.12.16 撮影:今駒清則

 その西方に延びる和泉葛城山系の和泉葛城山衛星写真地図も雪景色、こちらも初冠雪です。山頂には展望台があります。
 大阪の東にある生駒山
衛星写真地図には雪は無いようです。金剛山の標高は1,112m、大和葛城山は959.2m、神福山は792m、和泉葛城山は858m、生駒山は642mですから少し低いのと、神戸、尼崎、大阪の都市や工場からの暖かい風が吹きつけている所ですので雪雲は通らなかったのでしょう。いよいよ本格的な冬になりました。


寒い日

雪雲が来た 2009.12.17 撮影:今駒清則

17日。大阪にも冷たい風が吹いています。重そうな雪雲が西から流れてきて、一刻にわか雨かみぞれかという雨が降りました。日中の気温は7度でしたから雪降りになることはないでしょう。明日はもっと冷えるようです。
 今年は国際天文年でいろいろスペシャルなことがありましたが来年もかなりの現象があるようです。まずお正月、日の出前の部分月食で、ゲンが良いのか悪いのか人さまざまでしょうが、大晦日からの夜更しか早起きのご褒美があります。続いて4日にはじぶんぎ座流星群が極大、15日に部分日食とたて続けでにありますからお天気が良いことを願うばかりです。


さらに寒い日

雲が厚い日 2009.12.19 撮影:今駒清則

19日。朝、飛騨高山のライブカメラを見ると見事な雪景色、白川郷はというとこれはもっと深雪、陰影も出ないほど真っ白に雪に包まれていました。飛騨方面への東海北陸道も積雪で通行止め。各地のスキー場は今日から滑れるようになって喜んでいることでしょう。ベランダの気温は昨年の最低温度の4度を下回る2度になっていました。
 所用あって出かけました。街行く人は皆冷たい風に背中を丸くして歩いています。あまりに手が冷たくなったので途中で毛糸の手袋を購入、年末セールでお店は華やかな装い。真っ直ぐ用事を済ませて帰途に古本屋にさしかかり、またもや7冊の良い本を買い込みました。が、なかなか読む時間がとれません。


駅伝と能

京都・烏丸通りを駆け抜ける全国高校駅伝のランナー 2009.12.20 撮影:今駒清則

20日、日曜日。京都の金剛定期能が今年度最終回です。その開演30分ほど前に京都御苑(御所)の西にある金剛能楽堂の前を全国高校駅伝の選手が通ります。それで京都の地下鉄は全国から来られた応援の方々で賑やかなことでした。地図や無線機を片手に選手の先周りをして待ち受けるためです。烏丸通りを選手の一団はアッという間に駆け抜けて行き、応援の人も次の所へ行くためにさっといなくなって、また静かな街並に戻ります。
 能は「三笑」豊嶋三千春と「葛城 神楽」金剛永謹。「三笑」は中国・廬山が舞台地、禅僧の慧遠が虎渓に隠っているところへ詩人・陶淵明と道士・陸修静が訪れ、遊興の果てに虎渓から出てしまったので三人で大笑いをする、という「虎渓三笑」の物語、能で「笑う」のはこの曲だけで上演も珍しいものです。また「葛城」はこの「近況」で何時も掲載する金剛・葛城山が舞台地。雪のついた笠を被る里の女は葛城明神の化身、山伏に祈ってもらい三熱の苦しみを解かれて喜びの神楽を舞います。昨今は雪の金剛山ですから季節にぴったりの曲で趣が深いものでした。


木星と月

木星と月が接近 2009.12.21 撮影:今駒清則

21日、所用あって大阪・京橋へ。帰りに寒いけれど京橋駅付近を散歩。京橋を通る京街道の由縁を見つけました。これはまたいずれ掲載します。
 夕方に木星と月が接近して並んでいるのが見えました。写真のように撮ると離れているように見えてしまいます。地表の景色も入れて撮れば接近していることがよくわかるのですが、それをここへ掲載しても木星が小さいので消えてしまいます。それでいつもこんな写真になってしまうので何か工夫をしないといけませんね。


これでもか!

大阪・京橋にて 2009.12.21 撮影:今駒清則

22日、今日は冬至ですが今までよりは少し暖かく感じます、日中は暖房もしないで過せました。
 昨日に京橋のコムズガーデンで見たものです。京橋は乗り換えのターミナルなので駅周辺に繁華街があり、最近は梅田付近のキタ、難波付近のミナミに対して京橋付近をヒガシとか言っているようです。私は下戸なのでその界隈はあまり知らないところなのですが、やはり酔客も多いのでしょう、不始末に堪りかねてか一見お稲荷さんが祀られているのかと思うような堂々とした鳥居がありました。ちょっとバランスが悪い鳥居ですが、これなら酔眼でも良く見えることでしょう。


高感度撮影

深夜のレール削正車 2009.12.22 撮影:今駒清則

23日、祝日。終電車が終わると明朝に向けての配車で無灯の電車がしばらく走ります。それも終わる深夜には保線作業のいろいろな作業車が通ります。写真はレール削正車で切り替えポイント付近を重点的に、ゆっくり走りながらレールの歪みを削り取る作業車です。レールのあちこちから火花が出ているのを見かけ、カメラを用意している間に作業が終了してしまい、作業車が帰るところしか撮影できませんでした。レールから火花を出して走るところはめったに見られないだけに残念なことでした。
 これは最近手元に来た Canon EOS 7D、レンズは70-200mm F2.8で、ISO 6400、F2.8、1/15秒、「高感度撮影時のノイズ低減」を「標準」でON、JPEGで撮影したものをAdobe Photoshopで画像処理し見やすくしたものです。なお車両は低速走行しているので「流し撮り」で撮影、車両はほぼ止まっていますが軌道は少しブレています。

深夜のレール削正車 ISO 6400 撮影JPEG撮画像 無補正 2009.12.22 撮影:今駒清則

 上の写真は撮影したままの無補正の写真。現場は視覚的にもこの程度の暗さでした。最新のカメラは高感度撮影に強くなってきましたのでそのテストです。

深夜のレール削正車 ISO 6400 撮影JPEG撮画像の原寸部分 無補正 2009.12.22 撮影:今駒清則

 その中央部分の原寸 (1:1)データです。ISO 6400としてはまずまずノイズが抑えられています。写真が何となくシャキッとしないのは主に「高感度撮影時のノイズ低減」処理の副作用です(撮影が「流し撮り」であることと、開放絞りで撮影しているのも多少は影響があるかもしれません)。普通のISO100でこれを撮影するとシャッタースピードは4秒になりますが、ISO 6400では1/15秒で撮影できます。高感度撮影が実用的に使用できるところまで進歩していることがわかります。なおこの12月26日発売の Canon EOS 1D Mark IV はISO100〜12800 で、拡張時は102400までできるので、まるで暗視カメラ見並みの高感度カメラです。


謎の区画

大阪府豊島郡穂積村 1887(明治20)年仮製地形図部分

25日、例によって陸軍測量局が1887(明治20)年に発行した仮製地形図を眺めていて不思議な村を見つけました。村域と思われる範囲を条里に沿って囲んだ水路と植生です。周辺にはこういった所はなく地図上にここだけが目立ちます。地図だけで考えているのですが、環濠集落だと集落の周囲を囲むのが常ですがここはそうではなく広い範囲です。城塞の痕跡にも見えますが可能性はあるもののそうでも無いようです。さっそく調べて見ましたがなかなか判明しません。区画の北西には「穂積遺跡」がありますがさほど関係は無いようです。かってこの付近では水争いが激しかったようでその名残りなのかもしれません。


大きな地図で見る

大阪府豊中市穂積・服部寿町・服部西町付近 Google Map


 現在の衛星写真地図で確認すると東部と北部以外はその痕跡が道や水路などになって良く残っているようです。分からない時は現地に行くしかありません。場所は名神高速道豊中インターの北隣りで阪急宝塚線「服部」駅の西になります。
 ここには穂積の鎮守として住吉神社があり、境内には能舞台があります。この能舞台は大阪の有力能楽師が中心となって勧進し、1898(明治31)年に大阪博物場(現大阪商工会議所)へ建てられたものですが、1927(昭和2)年に大阪天満宮境内に移設され、さらに1981(昭和56)年に現地に移された経緯を持っていますが、幸いに戦災を免れたため大阪では最も古い能舞台になります。薪能なども催され何度か行っている所ですのでそのうちにこの穂積界隈を探訪してみましょう。この区画について何かご存知のことがありましたらお教え下されば幸いです。


日本写真芸術学会誌

日本写真芸術学会誌 2009.12.26 撮影:今駒清則

26日日本写真芸術学会の学会誌が届きました。今回は<創作編>として学会員の写真作品の発表です。私は「雲崗の小佛」として中国・雲崗石窟でアルカイックスマイルの小佛を探して撮影した浮彫像二点を発表しました。このシリーズはこの先に開催される「JPS関西メンバーズ展」でも一点展示します。また来年の夏には私としては珍しく小品展を奈良市のならまちの画廊で開催する予定で少しずつ準備を進めています。これは具体的になりましたらご案内をいたします。
 新しい年も近づきカレンダーを掛け替える時期です、私のスケジュール管理のカレンダーは何十年にわたって感材メーカーさんが作られている縦長のカレンダーを使ってきたのですがそれが入手できなくなり、市販のものを探したのですが良いものが見当たりません。他にも立派なカレンダーはいろいろ頂いてはいるのですが、書き込み用にはそれが無くては落着かないので自作することにしました。Excelで簡単に作成し、A3ワイド紙に二ヶ月分を割り付けプリント、縦長に二つにカットしてでき上がりです。2011年4月まで作ったので今までより予定が管理しやすくなりました。


光芒

不思議な光芒 2009.12.27 撮影:今駒清則

27日、日曜日。年末の日曜日。何事もなく静かな一日でした。世間は新年を迎える準備などで忙しいことだったのでしょう。
 午前中は厚い雲、午後から快晴、日月が一度に見える一日でした。朝に厚い雲の間に太陽からの光芒と、その左から違う方向への光芒が見えました。放射点が2ヶ所あるわけです。急いでカメラを用意したのですが撮影時には消えていました。次いで太陽の下から横方向への光芒
(上の写真)。方向から見て太陽が発した光芒ではありません。こういう現象もあるのですね、不思議なことです。


「JPS関西メンバーズ展〜関西のプロ写真家100人の眼」の写真集図録

「関西のプロ写真家100人の眼」写真集 2009.12.29 撮影:今駒清則

29日、1月に大阪と京都で開催する日本写真家協会(JPS)関西地区の写真展、「関西メンバーズ展〜関西のプロ写真家100人の眼」の写真集図録が今日届きました。26日にも少し書きましたように中国「雲崗の小佛」を出品するのでそれが掲載されています。
 かってJPSの運営が東京一極集中であったため、関西でも活動ができるように関西の会員が集まって研究会や写真展などをするようになり、それからもう35年ほどになります。その当初からいろいろとお手伝いをしたこともあり、それで多くの会員の方々の知遇を得、それぞれの仕事に刺激を受け、また勉強になることも多かったのです。写真展は今回が30回記念となっていて、お世話をする役員は代々を重ねてますます活発になり嬉しい限りです。その関西の会員の方々の活動内容がこの写真集には凝縮し収録されています。写真展にお出かけの時はぜひこの写真集もご覧下さい。


大晦日

射す光 2009.12.31 撮影:今駒清則

31日。冷たく強い風が吹いていて出かけようという気にならないお天気です。ライブカメラで各地を見ると日本海側は真っ白な風景ばかりで、飛騨・白川郷は朝から大雪、高山も雪景色です。写真の金剛山付近にも雪雲が来て時々雪を降らせているようです。
 いよいよ大晦日です。この「近況」へもほぼ毎日の写真撮影と掲載がなんとかできました。来年もできるだけ続けたいと思います。ご愛読をありがとうございました。


11月 09年12月 1月